アドビのツールやアプリを利用したことがないユーザーはどのくらいいるのだろうか?

Adobe Systems(アドビシステムズ社;通称アドビ)は、米国カリフォルニア州サンノゼに本社があるソフトウェア大手の会社である。当時ゼロックスのパロアルト研究所員だったジョン・ワーノック(John Warnock)氏とチャールズ・ゲシキー(Charles Geschke)氏が1986年に設立した。

1986年に描画ソフトのIllustrator(イラストレーター)、89年に画像加工ソフトのPhotoshop(フォトショップ)を発売。さらには94年にAcrobat PDFをリリースし、クリエイティブ・ソフトウェアにおける不動の地位を築いた。

現社長兼CEOのシャンタヌ・ナラヤン(Shantanu Narayen)氏(2007年より現職-)は、インドにルーツを持ち、自身も5件の特許を保有している技術者だ。いち早くソフトウェアの店頭販売から撤退を決め、ビジネスモデルをソフトウェアのライセンス供与からクラウドベースの定額制サービスに転換するなど、経営においても先見の明があるとの評判だ。

ナラヤンCEO指揮の下、アドビの売上高は年率20%のペースで増えており、2016年11月期では売上高5,854百万米ドル、純利益1,169百万米ドルとなった。セグメント別売上高では、グラフィックデザイン関連ソフトを主とする「デジタルメディア事業」が67.3%(3,941百万米ドル)、サイト分析や広告出稿管理の「デジタルマーケティング事業」が29.7%(1,737百万米ドル)、オンデマンド印刷などの「プリント&パブリッシング事業」が約3%(177百万米ドル)を占めている。

マイクロソフトやアップルに狙われたアドビ

圧倒的なシェアを誇るアドビのサービスを自社に取り込みたいと考える企業は大勢いるだろう。2010年にマイクロソフトのスティーブ・バルマーCEOがアドビの本社を訪れたことからマイクロソフトにアドビが買収されるのでは?と噂になったし、2015年にカナダのアナリストがアップルがアドビを買収するのでは?との予測がメディアで話題になるなど、買収話には事欠かない。