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【中小企業・事業承継】種類株式(黄金株)を活用した段階的かつ円滑な事業承継

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※画像はイメージです

そのため、当社では種類株式は後継者以外にわたることがないよう詳細な設計を行っています。気軽に中途半端な知識で発行すると大きなダメージになりますので、当社の場合にも会社法の専門家である司法書士先生とリスクの検討を入念に行っています。

4.種類株式を使うことで段階的な事業承継が可能に(某O家具さんにならないために)

さらに、種類株式を使うことで段階的な事業承継も可能になります。今は後継者として、合格点ではあるが、まだまだ不足な点はある。しかし相続対策はしないといけないといった場合、通常は株式の移転をすると議決権も一緒に動いてしまい創業者の議決権はどんどん少なくなってしまいます。一方で種類株を創業者に残した場合には、大半の決定権が創業者に残ることになります。

特に資産管理会社で種類株式を発行した場合には、子会社の議決権行使も創業者の権利になりますのでO家具みたいに創業者がプロキシーファイトで負けるなんてことはないわけですね!(上場基準があるので上場会社の場合にはそんなことないかもしれません、その場合には謝ります)

そして5年なり、創業者が認めた段階とか、創業者が死亡や認知症といった場合に会社が有償で取得し償却する取り決めを行っていれば散逸防止も可能ということになりますので、創業者が納得できるタイミングで事業承継ができるし、同時に財産としての株式の異動も心置きなくできるというわけです。

ただし、親族や後継者に不安がある場合、制度としては信託のほうが関係者全員の同意がないと変更できませんので「弟の旦那にまんまと騙されたとか、外国人とか飲み屋の女に…」なんて可能性が創業者後継者それぞれにある場合には、議決権行使信託の組成のほうが安全ですね。

本記事は、 メルマガ「ビジネス・ブレイン通信」より転載しております。

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畑中孝介(はたなか・たかゆき)税理士

税理士(ビジネス・ブレイン税理士事務所) 1974年北海道生まれ。横浜国立大学経営学部会計情報学科卒業。 企業の連結納税や組織再編に関する知見を持ち、上場企業の子会社から中小企業・公益法人・独立行政法人・ファンドまで幅広い企業の税務会計顧問業務を行う。また、近年では種類株や信託、持株会社を活用した事業承継戦略の立案に注力している。戦略的税務・事業承継・税制改正などに関するセミナーや、「旬刊・経理情報」「税務弘報」「日刊工業新聞」「日経産業新聞」「銀行実務」など新聞・雑誌への執筆も精力的に行っている。

畑中 孝介 (はたなか・たかゆき)

ビジネス・ブレイン税理士事務所 所長・税理士

1974年北海道生まれ。横浜国立大学経営学部会計情報学科卒業。 企業の連結納税や組織再編に関する知見を持ち、上場企業の子会社から中小企業・公益法人・独立行政法人・ファンドまで幅広い企業の税務会計顧問業務を行う。また、近年では種類株や信託、持株会社を活用した事業承継戦略の立案に注力している。戦略的税務・事業承継・税制改正などに関するセミナーや、「旬刊・経理情報」「税務弘報」「日刊工業新聞」「日経産業新聞」「銀行実務」など新聞・雑誌への執筆も精力的に行っている。


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