では経理や人事などのホワイトカラーの仕事が無くなるかというと、そうでもない気がしています。機械によって経理の仕事がなくなるなら、電卓が出てきたときやExcelの普及によって、もっと経理部門はダウンサイズしていたはずです。
ところがExcelがいかに普及しても経理の仕事はいっこうに楽になっていません。
ただし、大変さの中身は変わっています。足し算や引き算、集計に苦労するというケースは昔に比べて格段に減り、「何を集計すれば良いか」「どう集計すればよいか」という上流工程や、その結果をどうプレゼンするかという下流工程に比重が移っています。また、単純な集計ではなく他のデータとの相関関係を示したり、作業の締め切りが早くなるなど、違う付加価値を求められるようになっています。機械化で楽になる一方で要求水準も上がり、トータルでの大変さは変わっていないのが実情ではないでしょうか。
現在のホワイトカラーの仕事も徐々にRPAやAIで代替されていくのは必然です。
しかしながら、人事であれば採用や人事評価を通じてどういう組織を作っていくか、経理であれば自社の業績をどのように表現するかといった部分は非常に高度な判断ですし、単なる判断ではなく経営的な意思も入りますので、機械化にはまだまだ時間がかかります。むしろRPAやAIをうまく使い、他社に先駆けて行動できるよう、こうした意思決定に役立つ情報を従来より速く正確に出すことが重要になります。そうなれば、管理職はより判断業務に、スタッフはRPAやAIなどの技術を使いこなせることが評価されるようになります。
このように、ホワイトカラーの仕事自体が無くなるのではなく、求められるスキルや業務比重が変わるのが妥当な見方ではないかと思います。もちろん、「経理が無くならない」だけであって、「いま経理でやっている業務が無くならない」とは限らないため、今まで以上にIT技術にアンテナを立てておく必要はあるでしょう。
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