ビズサプリの久保です。今年は梅雨明け直前の大雨で大きな被害が出たかと思うと、その後は毎日厳しい暑さが続きます。東京オリンピックの年だけは、こんな暑さではないことを願うばかりです。
さて、皆さんはソーシャルレンディングとは何かご存じでしょうか。試してみた方はおられるでしょうか。

1.maneoの行政処分

 証券取引等監視委員会によるmaneoマーケット株式会社(maneo)に対する立ち入り検査の結果を受け、金融庁が7月13日に同社に対して業務改善命令を行いました。
 maneoは、ウェブサイト上でソーシャルレンディングと呼ばれるビジネスを行う業界最大手の会社です。これはFintechの一種で、ウェブサイト上でファンドへの少額の出資を募り、そのファンドが特定の事業に対して貸付をするというものです。

2.maneoのビジネスモデル

 ベンチャー企業や中小企業がインターネット上で資金調達するウェブサイトとしては、米国のKickstarterや日本のMakuakeが有名です。これらは、購入型のクラウドファンディングを仲介するサイトです。簡単に言うと、前払いで製品やサービスを注文してもらうサイトです。ベンチャー企業にとっては、資金が先に得られるというメリットがあります。
 一方、クラウドファンディングには出資型もあります。募集総額1億円未満かつ一人当たり投資額50万円以下であれば、インターネットを介して出資を募ることができます。これは、個人の投資家がベンチャー企業に対して直接出資して株主になるというものです。
 maneoの場合は、出資を募るため出資型のクラウドファンディングに似ています。しかし、出資先はファンド(匿名組合)であり事業を行う企業ではありません。このファンドが事業を行う企業に対して「貸付」をするというのがmaneoのビジネスモデルです。
 ソーシャルレンディングのレンディング(lending)は貸付という意味です。多くの人から少額の貸付資金を集めるということから、ソーシャル(社会)レンディング(貸付)と呼ばれています。

3.行政処分の理由

 問題は2つあったようです。その1つは、ファンドへの出資を募る際に、ファンドから貸付する先の企業と貸付目的を特定しているのですが、それとは別の企業に対して別の目的のために貸付していたことです。2つ目は、貸付先の企業が自己資金とファンドからの借入資金を区別せずに管理していたことです。
 1つ目の目的外への資金の利用はありそうな話です。この場合は太陽光発電事業の資金として募ったのに、それ以外の目的に使用したようです。日経新聞ではこの流用額が「100億円規模か」とされています。
 2つ目の自己資金との区別がないというのは、どうしてダメなのでしょうか。
お金には色がつかないので、自己資金と借入資金を区別しないと太陽光発電事業のために使ったのかどうかが分からなくなってしまいます。このため、自己資金とファンドからの借入資金をしっかり区分して管理する必要があるのです。