menu
Social media

法律・マネー

コーポレートガバナンスと企業業績の関係

Cover 14843b9f c440 4dee 848e 1e90e377e0a9

コーポレートガバナンスと企業業績の関係

ビズサプリの久保です。
今回は、素朴な疑問として、コーポレートガバナンスが強化されれば、企業業績が良くなるのか、というテーマです。読者の皆さんはどうお考えでしょうか。

■ 1.Comply or Explain原則による規制強化

 上場企業に対するコーポレートガバナンス・コード(以下「コード」)の導入は、企業としてはやらないという選択肢を取ることはできないことから、規制強化の一つであると考える企業は、もしかしたら多いのではないかと思います。

 ご存知のとおり、コードはComply or Explainの原則に基づいていることから、説明をすれば準拠しなくても問題ないのですが、横並び指向の強い日本企業は、Explainをできるだけ少なくしようと努力しようとすると思います。その結果として、やらざるを得ないことになってしまいます。Comply or Explain原則は、よく考えられた規制強化の方法であると思います。

■ 2.コーポレートガバナンス・コード導入の趣旨

 コーポレートガバナンスを強化したら何か良いことがあるのでしょうか。安倍内閣「日本再興戦略」改訂 2014 -未来への挑戦 (2014年6月)では、次のように述べています。
「日本企業の「稼ぐ力」、すなわち中長期的な収益性・生産性を高め、その果実を広く国民(家計)に均てんさせるには何か゛必要か。まずは、コーポレートガバナンスの強化により、経営者のマインドを変革し、グローバル水準のROE の達成等を一つの目安に、グローバル競争に打ち勝つ攻めの経営判断を後押しする仕組みを強化していくことが重要である。」(「均てん」は、誰もが利益を享受できるようにするということだそうです。)

 日本企業の「稼ぐ力」(中長期的な収益性・生産性)を高めるためには、まずコーポレートガバナンスを強化することが必要と説いています。これは、コーポレートガバナンスを強化すれば中長期的に企業業績が良くなるということを前提にしています。でも、実は誰もそれを証明できていないのではないかと思います。すなわち、コーポレートガバナンスを強化すると企業業績が良くなるというのは、まだ証明されていない仮説と考えてよいと思います。

■ 3.これまで影を潜めていたコーポレートガバナンス

 コーポレートガバナンスが「稼ぐ力」を強化するということは、筆者はこれまで聞いたことはなかったように思います。そもそもコーポレートガバナンス強化は、経営者の暴走防止やコンプライアンス強化のためのものであると考えられていたのです。

 ガバナンス体制としては監査役設置より優れているとされている委員会設置会社((以下「指名委員会等設置会社」)にいち早く移行したソニー、日立、東芝の状況を見れば、コーポレートガバナンスが稼ぐ力に寄与したとかどうか疑わしいと思わざるを得ないのです。 (日立は2014年にV字回復していますので、この点は回を改めて検討したいと思います。)

会計コラム

NEXT STORY

ピーチ、ANA子会社化の衝撃(1)企業価値5年で7倍に 投資リターン大きく

ピーチ、ANA子会社化の衝撃(1)企業価値5年で7倍に 投資リターン大きく

ANAホールディングスが国内初の格安航空会社(LCC)であるピーチ・アビエーションを子会社化すると発表し、航空業界で大きな話題を読んだ。今回のM&Aの意義を投資家や利用者など様々なステークホルダーの視点で考察する。


注目の記事

Thumb 360806d3 5891 4010 8d81 e5ebbe1c4544

【ビジョナリーHD】「視界不良」のメガネスーパーが復活した理由

経営危機のどん底からよみがえった「メガネスーパー」。2017年に持株会社制へ移行し、「ビジョナリーホールディングス」として新たな歴史を刻み始めている。投資ファンドによる再建を果たした同社は、M&Aで新分野を開拓し、次なる飛躍を果たそうとしている

Thumb ec47f788 1259 4d83 bdd8 8407d10e0e92
Thumb 5535fbd2 d91a 4fbd a0be 6bc68475be6d
Thumb fc3e0390 342b 4215 a82c 567609f5a344