2015年11月、ミニット・アジア・パシフィックの買収は大きく勝負に出た形だ。ファンドからの譲受であり、買収金額は146億円。この期の青山商事の貸借対照表には120億円ののれんが計上されており、ミニット・アジア・パシフィックには売上高(113億円)を上回るのれんがついたことになる。
ミニット・アジア・パシフィックは、ミスターミニットの店舗名で靴やかばんの修理、鍵の複製等を手掛けている...
新日本製鉄と住友金属工業が統合し2012年に発足した新日鐵住金。世界2位の生産規模を生かしたコスト競争力と高付加価値鋼材を武器に底堅い業績を維持する。海外メーカーが苦境に陥る中、攻めのM&Aに打って出ようとしている。
京都に本社を置く電子部品メーカー、村田製作所。積層セラミックコンデンサを始め世界シェア1位の製品が売上高の8割を占めるという超優良企業だ。スマートフォン市場の拡大で飛躍的な成長を遂げ、M&Aも駆使して自動車、医療、エネルギー分野に展開する。
バーモントカレーのCMでお馴染みのハウス食品グループ本社は単なるカレールウの会社ではありません。「カレーハウスCoCo壱番屋」や香辛料の「ギャバン」を買収して事業を拡大しています。ルウを軸にレストランやスパイスも融合させる同社のM&Aは一味違います。
近江商人をルーツとした総合商社である伊藤忠商事。早くから「非資源」を掲げ、資源関連に頼らず事業ドメインを拡充してきた戦略が功を奏し、2016年3月期、国内の商社で三菱商事、三井物産を抑え最終利益で業界No.1の地位を獲得するに至った。その戦略と強さに迫る。