ゴルフ場が変わろうとしている。西熱海ゴルフコース(静岡県熱海市)が、7月6日から9月16日までの夏場限定でドレスコード(服装規定)を緩和する。期間中はTシャツやハーフパンツ、ショートソックスなどでクラブハウスに入館でき、プレーを楽しむことができる。

クラブハウスは南国風に                                   

さらに同ゴルフ場はクラブハウス内を南国風に装飾し、レストランでは特別メニューを提供する。虫よけスプレーや塩飴などを提供するほか、売店ではTシャツやハーフパンツなども販売する。 

通常、同ゴルフ場は襟付きシャツの着用やソックスの着用などを求めているが、暑い夏でも気軽にゴルフを楽しめるように期間限定でドレスコードを見直したという。 

ゴルフ場のコンサルティングを手がけるTPC(東京都港区)の飯島敏郎社長によると、「カジュアル路線を打ち出しているいくつかのゴルフ場でドレスコードがないという事例はあるが、こうしたキャンペーン的にドレスコードを緩和するのは他に例がない」という。

水着やタンクトップはご法度 

ゴルフ場はバブル時代には、ビジネスマンの接待の場だったが、その後、接待ゴルフは影を潜め、それに伴ってゴルフ場利用者が減少。近年はゴルファーの高齢化が進み、若い世代の取り込みが課題となっている。 

若い世代がゴルフから遠ざかっている理由はいくつもあるが、そのうちの一つがドレスコード。襟付きのシャツ着用のほかハーフパンツではハイソックス着用、シャツの裾は出さない、クラブハウス内ではブレザー着用といった決まり事に堅苦しさを感じる若い世代は少なくない。その対策の一つが今回のドレスコードの緩和ということになる。

日本の大半のゴルフ場はメンバー制であるため、メンバーからクレームがつきそうな新しい取り組みは敬遠されがち。このためドレスコードの緩和という思い切った取り組みは前例がないわけだ。 

もともとドレスコードは同じ施設を利用する他の人に不快な思いをさせないとの狙いから設けられている。ゴルフ場によってはプロゴルファーなどでもよく見かける、ピタッとしたアンダーシャツを禁止しているところもある。 

TPCの飯島社長は西熱海ゴルフコースのドレスコードの緩和について「歓迎する」としたうで「着こなしは時代とともに変わってくる。時代の変化をもっと敏感にとらえて対応すべき」と、ゴルフ場経営者に警鐘を鳴らす。さらにゴルファーに対しては「その場に溶け込むような格好をすべきで、突拍子のない服装を自制するのが本当のドレスコードではないか」と投げかける。 

ちなみにドレスコードを緩和した西熱海ゴルフコースでも、水着やタンクトップなどはご法度だ。 

ドレスコードの緩和は他のゴルフ場に広がるだろうか。保守的と言われるゴルフ場のあり方に、西熱海ゴルフコースの取り組みは一石を投じることになりそうだ。

西熱海ゴルフコース(リリースより)

文:M&A online編集部