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EVに「乗り遅れる」自動車メーカーが使う三つのキーワード

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EVシフトに消極的なメーカーが使う「三つのキーワード」とは…(写真はイメージ)

(3) ライフサイクルアセスメント(LCA)

ライフサイクルアセスメント(LCA)とは、製品に必要な原料の採取から生産、製品が使用され、廃棄されるまでの全過程での環境負荷を定量的に評価する手法のこと。

EV自体は走行中に二酸化炭素(CO2)を排出しないが、車載電池の生産や充電用電力の発電などで大量に排出するから、LCAで見れば環境にやさしいわけではないという主張がある。ディーゼル車の生産比率が高い独フォルクスワーゲンが提唱して話題になった。

しかし、CO2を排出しない太陽光や風力といった再生可能エネルギー発電は、量産化による設置コスト低下で総電力に占めるシェアが上がりつつあり、EVのLCAでのCO2排出量は低下する見通しだ。

一方、ガソリン車やディーゼル車がLCAでEVを上回るためには、エネルギー変換効率を50%以上に引き上げる必要がある。現状ではディーゼル車が40%、ガソリン車が30%程度であり、実現は容易ではない。

技術革新に乗り遅れると「致命傷」に

HVを含むガソリン車・ディーゼル車が、現在も自動車産業の根幹を支えていることは間違いない。だが、技術革新の波はあっという間に押し寄せる。液晶テレビで世界を席巻した日本のテレビ産業も、世界に先駆けて開発した有機ELテレビでは量産化に出遅れて国産メーカーは全て撤退してしまった。HVで独走する国産車メーカーも、EVに乗り遅れると存亡にかかわる可能性がある。油断は禁物だ。

文:M&A Online編集部

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