丑(うし)年設立の法人数 十二支では最少も上場企業は最多に

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“丑年”設立の法人は全国で20万6,429社

公開日付:2020.12.11

 2021年の干支は“丑(うし)”。全国で丑年に設立された法人は20万6,429社で、全国の約320万法人のうち、十二支では最も少ない6.4%だった。
 丑年に設立された法人のうち、最も古い設立年は1877(明治10)年。同年の設立が唯一、確認された十六銀行(岐阜県)は、1872年制定の国立銀行条例に基づいて設立され、現存する「ナンバー銀行」では新潟県の第四銀行に次ぐ2番目の古さを誇る(注:第四銀行は2021年1月に北越銀行と合併し、「第四北越銀行」になる予定)。
 丑年に設立された法人の産業別は、サービス業他が6万2,514社(構成比30.2%)が最も多く、都道府県別では東京都の4万7,340社(同22.9%)が最多。設立年は、2009年が7万5,786社(同36.7%)で3社に1社を占めた。月別では、年度始めの4月が2万4,490社(同11.8%)だった。
 丑年設立の法人で、売上高(単体)トップは1937年8月設立のトヨタ自動車で12兆7,297億円。売上高1兆円以上は丸紅、伊藤忠商事の総合商社や、デンソー、三菱食品など、13社だった。

※ 本調査は、東京商工リサーチの企業データベースから個人企業や倒産、休廃業・解散した企業などを除いた約320万社(2020年10月24日時点)から、丑年に設立された法人を対象に抽出し、分析した。 設立年月は商業登記簿の記載に基づく。

丑年設立の主な法人

 丑年で最も古い設立は、1877(明治10)年設立の十六銀行(岐阜)の1社。次いで、1889(明治22)年が、日本盛(兵庫)、セッツ(大阪)、北海道炭礦汽船(東京)、ロイヤルパークホテル(東京)など7社。
 1901(明治34)年が、島田掛川信用金庫(静岡)、日本赤十字社(東京)など11社。
 丑年設立の上場企業は394社で、全上場企業の10.2%を占め、十二支では最も多い。主な上場企業は、十六銀行のほか、1889(明治22)年のIHI、ユニチカ、1913(大正2)年の佐渡汽船、1925(大正14)年の武田薬品工業、三菱鉛筆、アース製薬、味の素、1937(昭和12)年の丸井グループ、いすゞ自動車、トヨタ自動車、キヤノン、1949(昭和24)年のデサント、サンリオ、カルビー、カゴメなど、各業界を代表する企業が多い。また、2009(平成21)年の設立は、サントリー食品インターナショナル、明治ホールディングス、雪印メグミルクなど35社あった。

設立年別 最古は1877年設立、業歴100年以上は1%にも満たない

 設立年の最多は、2009年の7万5,786社(構成比36.7%)。次いで、1997年の4万8,083社(同23.2%)、1985年の3万2,245社(同15.6%)の順。
 丑年設立のうち、平成設立は12万3,869社で、全体の6割(同60.0%)を占めた。一方、100年以上の1913年以前に設立された法人は83社にとどまり、構成比はわずか0.04%だった。

年別 丑(うし)年設立法人
©東京商工リサーチ

産業別 サービス業他が最多

 産業別は、サービス業他が6万2,514社(構成比30.2%)で最も多い。次いで、建設業3万2,504社(同15.7%)、製造業2万5,439社(同12.3%)、小売業2万5,012社(同12.1%)、卸売業1万9,921社(同9.6%)、不動産業1万8,929社(同9.1%)、情報通信業1万101社(同4.8%)と続き、1万社以上は7産業だった。最少は農・林・漁・鉱業の2,563社(同1.2%)。  業種別では、食堂,レストランが5,536社(同2.6%)で最も多かった。

産業別 丑(うし)年設立法人
©東京商工リサーチ

 丑年の1889(明治22)年に大日本帝国憲法が施行され、東京市が誕生した。
 1901(明治34)年は官営八幡製鉄所が操業を開始し、日本人27人が受賞したノーベル賞も創設された。1913(大正2)年には、帝国大学で初めて東北帝国大学への女性の入学が許可された。
 1973(昭和48)年に為替レートが固定相場制(1ドル=308円)から変動相場制に移行し、1997(平成9)年はアジア通貨危機が起きるなど、経済的に歴史的な出来事があった。
 2020年は新型コロナウイルスの感染拡大で企業活動が停滞し、在宅勤務やリモートなど、新しい働き方が求められ、当たり前が当たり前でない“ニューノーマル”の時代の幕開けとなった。
 コロナ禍の収束が見通せず、第三波が広がる中で2021年を迎えようとしている。新しい2021年は、『辛丑(かのとうし)』。十干十二支60通りの一つで、草木が枯れ、また新しくなろうとする状態といわれる。コロナ禍の不安が和らぎ、一日でも早く安穏とできる日々を願いたい。

東京商工リサーチ「データを読む」より

M&A Online編集部

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