新型コロナウイルス感染症の拡大に伴って一時は赤字転落が危惧されていたモロゾフ<2217>と、名糖産業<2207>のチョコレート関連上場2社の業績が回復傾向を示している。

モロゾフが2020年12月4日に発表した2021年1月期第3四半期決算で、2021年1月期通期の利益が大幅な減益ながら営業、経常、当期の全段階で黒字を確保できる見込みとなった。

名糖産業も同年11月6日に発表した2021年3月期第2四半期決算で、2021年3月期通期の営業損益が当初の赤字予想から黒字転換する見込みを公表している。

いずれも巣ごもり消費による需要の増加などを背景に、緩やかながら回復基調が続くとの判断がある。

チョコレートは血圧を下げ、動脈の詰まりを防ぐなどの効果をはじめ、抗鬱成分の生成を刺激する物資も含まれておりストレス解消効果が期待できるという。外出や会食の自粛が求められるなど気分の晴れない状況が続いているだけに、チョコレートの甘い香りに誘われる消費者は少なくなさそうだ。

全段階で黒字を確保

モロゾフは1931年に、神戸でチョコレートショップとして誕生した企業で、バレンタインデーにチョコレートを贈るというスタイルを日本に初めて紹介したことで知られる。現在アーモンドを混ぜ込んだミルクチョコレートやヘーゼルナッツを混ぜ込んだスイートチョコレートなどを販売している。

同社は2021年1月期の業績予想について、2020年1月期決算を発表した2020年3月時点では営業利益、経常利益は10億円、当期利益は6億円を見込んでいたが、4月には百貨店や商業施設の休業や営業時間の短縮などの影響を受け、業績を下方修正した。

その後も業績悪化が続いたため6月の2021年1月期第1四半期時と、9月の同第2四半期時に、2021年1月期の業績見通しを「未定」に変更するなど、損益が赤字に転落する状況に晒されていた。

その後は業績が徐々に回復したことから12月4日の同第3四半期時に営業利益を2億5000万円、経常利益を3億5000万円、当期利益を1000万円と全段階で黒字を確保する業績予想を公表した。

【モロゾフの2021年1月期業績予想の推移】単位:億円

  2020年1月期発表時
(2020年3月)
第1、第2四半期発表時
(2020年6月、9月)
第3四半期発表時
(2020年12月)
売上高 286 未定 255
営業利益 10 未定 2.5
経常利益 10 未定 3.5
当期利益 6 未定 0.1