PCR検査の作業効率を高める機器が続々と登場している。これら機器によって、いつでも何度でも手軽にPCR検査が受けられるようになれば、ビジネスでの出張や、お盆の帰省、GoToキャンペーンによる旅行などを安心して実行に移せる。 

新型コロナウイルス感染症陽性者の急増による医療崩壊や、擬陽性による人権問題などを理由に、PCR検査数の増加に否定的な意見があるものの、感染症が拡大する中で、移動の自粛なのか、それとも積極化なのかモヤモヤが膨らんできており、今後PCR検査による陰性証明を求めるニーズが急速に高まりそうだ。

PCR検査の作業効率を高める機器とはどのようなものなのか。 

自動化でPCR検査能力が向上 

プレシジョン・システム・サイエンス<7707>は2020年8月3日に、核酸(遺伝子)の抽出から核酸の増幅、検出までの一連の処理を自動化したPCR装置を発売した。中・大規模病院向けタイプと中小規模病院向けタイプの2機種。自動化・省力化により、PCR検査能力の向上に役立つ。 

中・大規模病院向けはフランスやイタリアなど欧州を中心に数百台の販売実績があり、中小規模病院向けも数十台の販売実績がある。両製品ともPCR検査に必要な試薬が保険適用となったため国内販売に踏み切った。 

コンテナハウスやトレーラーハウス事業を手がけるドリームポケット(東京都品川区)は、8月4日に簡易型PCR検査室として使えるコンテナ型クリーンルームを発売した。 

コンテナ型クリーンルーム

新型コロナウイルスなどの感染症原因物質や、花粉などのアレルギー物質が衣類や荷物に付着して室内に侵入するのを防ぐ目的で開発されたもので、内部を陰圧に保つ機能があり、新型コロナウイルスの屋外拡散を防げるため、PCR検査室としても利用できる。 

狭いスペースに設置できるほか、既存建物への設置でないため大規模なリフォームが必要なく迅速なPCR検査室の立ち上げが可能だ。 

物資不足の解消も 

紫外線LED(発光ダイオード)の製造、販売を手がけるナイトライド・セミコンダクター(徳島県鳴門市)は8月3日に、フェイスシールド、防護服、シューズカバーを着用したたまま新型コロナウイルスを不活化できる深紫外線LEDシャワーBOXを発売した。 

深紫外線LEDシャワーBOX

PCR検査では二次感染を防ぐために、フェイスシールド、防護服、シューズカバーを、検査ごとに交換する必要があったが、同BOXを用いれば、4分20秒で新型コロナウイルスを不活化し、防護具を再利用できる。 

物資不足の解消につながるほか、アルコールによるふき取りなどの再利用法と比べると大幅な時間短縮が可能になり、PCRの処理能力アップにつながる。 

これら機器はどの程度普及するだろうか。安心を得るためには国の導入支援があってもよさそうだ。

文:M&A Online編集部