ジーンテクノサイエンス<4584>は、がんや免疫疾患といった治療法が不十分な疾患向けのバイオ新薬をはじめ、再生医療などの研究開発に取り組む大学発ベンチャーだ。その起源は、北海道大学遺伝子病制御研究所での免疫関連タンパク質の機能研究にある。

製薬会社との提携でバイオシミラーを展開

2001年3月に同研究に基づく診断薬や治療薬の開発や医薬品開発の受託サービス業務に取り組むため、資本金1000万円で法人化した。2002年6月には独立行政法人産業技術総合研究所北海道センター内に研究所を開設。バイオ新薬の研究開発を強化するとともに、「バイオシミラー」事業に乗り出す。

がんや免疫疾患といった治療法が不十分な疾患向けの医療提供を目指す(同社ホームページより)

バイオシミラーは、特許が切れたバイオ先発薬と同じ処方・同じ主成分で作られたバイオ後発薬のこと。ジェネリック医薬品と似ているが、バイオ医薬品は薬品の構造が複雑であるため、バイオシミラーが先発のバイオ医薬品と全く同じ主成分と効果を持つという「同一性」の実現は極めて難しい。

そのためバイオシミラーには「同等性/同質性」が求められ、ジェネリック医薬品とは違って販売開始後も安全性などの調査が必要になる。後発薬とはいえ、高い技術力が求められる医薬品なのだ。

同社は2007年10月に富士製薬工業、2008年1月に東亜製薬、2013年8月に伊藤忠ケミカルフロンティア、2014年1月に三和化学研究所、2015年8月に持田製薬と、同11月に千寿製薬と、それぞれバイオシミラー分野での共同開発や業務提携に乗り出した。

2016年5月には中国市場でのバイオシミラーの事業化を実現するため、長春長生生物科技有限責任公司(長生バイオ)との基本合意書を締結している。

ジーンテクノサイエンスはバイオシミラー原薬の開発と供給に特化し、製薬会社が薬品として医療機関に販売するアライアンス(協業)を組むことで同事業の安定化と早期収益化を目指す。同社にとってバイオシミラーは経営を安定させる「基盤事業」といえる。