セツロテックは徳島大学発ベンチャーとして、同大学先端酵素学研究所教授の竹本龍也会長らが2017年2月に設立したバイオテクノロジー系の研究開発企業。それに先立つ2015年に竹本会長は大阪大学生命機能研究科の橋本昌和准教授と共同で、細菌や古細菌でウイルスやプラスミドといった遺伝的要素の侵入物を標的に排除するよう進化した適応免疫の一つ、CRISPR/Cas9でゲノム編集(遺伝子改変)したマウスを簡便かつ高効率に作製できる手法を開発し、特許出願した。

10倍速でゲノム編集

具体的にはゲノム編集に必要な分子を電気の力(エレクトロポレーション)によって受精卵へ導入する「受精卵エレクトロポレーション法(GEEP 法)」。従来のマイクロインジェクション法に比べて、10分の1程度の時間で済む高スループット(単位時間あたりに処理できる量)が強み。竹本会長はこの手法を用いて、遺伝子改変マウスの作製・販売での起業を目指す。

竹本会長は2016年12月に、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)主催の、技術系スタートアップで事業拡大を目指す起業家や起業意識のある研究者などを支援する「NEDO Technology Commercialization Program(TCP)」で最優秀賞を受賞。同月にNEDOのSUI(スタートアップイノベーター、研究開発型ベンチャーとして新事業に挑戦する起業家候補)に採択される。NEDOの支援を受け、2017年2月に徳島市でセツロテックを設立した。

セツロテックは同技術を使った創薬研究支援や家畜の高付加価値品種の開発支援、アレルギー症状を引き起こす原因となるものを含まないアレルゲンフリーなどの機能性食品を開発するためのゲノム編集プラットフォームサービスを展開する。