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大学発ベンチャーの「起源」(7) グランドグリーン

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グランドグリーン(名古屋市)は2017年4月に創業した名古屋大学発ベンチャー。同大学が研究する最先端の「接木(つぎき)」技術により植物の持つポテンシャルを最大限引き出し、持続可能な食農分野に貢献することを目指して立ち上げた。

「異科接木」技術で2.5億円の資金調達に成功

別々の植物の茎同士を接着して1つの作物として育てる接木というと、古くからある地味な農業技術と思われがち。確かに接木はすでに普及している技術で、農業生産でもトマトの約6割、きゅうりの約9割で接木によって育成した苗が利用されている。

グランドグリーンが新たに開発したのは、「異科接木」の技術。これまでは同じ科に属する植物間でないと難しかった。同社はタバコ属の植物を「中継器」として利用することで、ウリ科の根とナス科の植物をつなぐといった、従来では不可能だった接木を可能にしたという。

異科接木技術により、本来なら紫色になる花弁を白色に変えた千日紅(第三者割当増資のニュースリリースより)

異なる科の植物間で接木が実現すれば、組み合わせパターンの拡大で新品種開発の可能性が高まり、乾燥や害虫に強い作物の育成、品質向上などにつながる。さらに現在は10年以上かかっている新品種の開発が、同技術を活用すれば数年に短縮できるという。

この新技術に投資家も反応。グランドグリーンが2020年3月に実施した第三者割当増資にSOMPOホールディングス<8630>や個人投資家2名などが応募し、約2億5000万円の調達に成功した。SOMPOが出資したのは、東南アジアなどで気候変動や天候不順による農業被害を補償する保険を取り扱っているため。グランドグリーンの接木技術で異常気象に強い品種が普及すれば、補償リスクの削減も期待できる。

一方、グランドグリーンもSOMPOの顧客である農家や農業企業から、どのような新品種にニーズがあるかといったマーケティング情報を入手できるメリットがある。

同社は今回調達した資金を投じて、独自技術を用いた共同研究開発のパイプライン(案件化してから受注・失注、納品するまでのプロセス)の拡大を目指す。併せて2020年から全世界で発売を予定している、誰でも簡単に素早く接木ができる「接木カセット」の営業体制強化にも取り組む。

文:M&A Online編集部


M&A Online編集部

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