アシストモーション(長野県上田市)は信州大学発のロボットベンチャー。2017年1月に信州大学繊維学部のロボット研究の成果を社会に普及するために設立した。同校は「キャンパスベンチャーグランプリ」など学生起業コンテスト入賞の常連校で、起業マインドが高いことで知られる。

最大の課題は「軽量化」だった

同社が手がけるのはウェアラブルロボット技術を利用して人々の動作をアシストする製品。高齢化社会を迎え人手不足になっている肉体労働の作業軽減や、体を動かす機能を補助することで高齢者や身体障害者の日常生活を支援する。

同社社長の橋本稔信大特任教授が、2008年ごろから研究をスタート。当初は13kg以上もあった試作機の軽量化が課題だった。橋本研究室はロボット本体を下半身を剛体(硬い構造物)でがっちり固定して自立する「外骨格型」ではなく、その替わりにユーザーの骨格を利用して股関節とひざ関節を左右4つのモーターで支援する「非外骨格型」を採用して軽量化に成功する。

有償レンタルを開始したクララ(同社ホームページより)

実用化のめどがつき、2020年10月に歩行補助ロボットのプロトタイプ「クララ WR-P」のレンタルを始めた。腰からひざの部分にベルトで装着。センサーが検知した体の動きと連動して、アシストモーターが作動することで歩行を助ける。内蔵バッテリーで1時間ほど動く。

本体重量は4.5kgまで軽量化し、体にかかる負担が少なく動きやすいという。レンタル料金は初期費用6万6000円、月額使用料が8万8000円。同ロボットのレンタルでユーザーの声や使用データを参考に改良し、2021年夏には正式な製品として発売する予定だ。