これまでいろいろなコンサルタントに会ってきたが、「笑いのライフコンサルタント」は初めて。「オフィス共笑(ともえ)」代表の杉本あきほさん(本名・明穂、54)は、「人生を変える第三の笑い」をテーマに、企業で講演や研修を行っている。

毎日笑うだけで、職場の雰囲気がよくなり、仕事の成果が上げられる。メンタルヘルス対策、社内のコミュニケーションの活性化、モチベーション維持などに効果があるという。自ら笑うだけだから、コストゼロ。どんなことをするのか、さっそく杉本さんに会ってみた。

人生を変えた「笑いヨガ」との出合い

政府は景気が回復しているというが、所得は伸びず、その実感はない。おまけに子殺しだ、やれいじめだと、新聞を開けば暗いニュースが紙面を賑わしている。こんな時に笑ってられるかと言いたくなるが、「だからこそ笑いが大事なのです」。

杉本さんが提唱する「第三の笑い」は、ギャグもユーモアも使わない新しい笑いだ。第一の笑いは喜びや楽しいことがあったときに自然に生まれる笑い。第二の笑いはギャグやユーモアによる意図的な笑い。第三の笑いは「自分がおもしろいと思って笑う」。

お笑いの文化が息づく大阪で生まれ育った。京都の大学を出た後、大手外食産業に就職し、九州・福岡支店へ配属されたが「ブラック的な職場」だったため、1年ちょっと勤めただけで嫌気がさして辞め、その後は転職流浪。旅行会社の添乗員、不動産会社の営業マンなどさまざまな仕事を経験。2年ぐらいタレント活動をしたこともある。

30代半ばで結婚。「タレントは不安定ですからね。ヨメさんにそろそろちゃんと働いてよといわれ」携帯電話会社の販売代理店に就職し〝定職〟に就いた。研修の仕事を始めたのは、元吉本興業の名物マネージャー、大谷由里子さんの講演を聞いたのがきっかけ。

「90分しゃべって人を楽しませてお金が入る。こういう仕事をやってみたいなと」

2007年に上京。大谷さんの事務所に所属し、スタッフ兼タレント活動を始めた。ところが、全然芽が出なかった。どうしようかなと思っていた時、経済紙で「笑いヨガ」についての記事を目にした。「第三の笑い」と言われる「ラフターヨガ」の記事だった。(次回は2月26日掲載)

文:大宮知信