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企業戦士のメンタル不調を救済 元生保営業マンがコンサルタントに(下) 

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YSこころのクリニックを紹介する岡田さん

「命を守る」仕事にやり甲斐

国を挙げて「働き方改革」の必要性が叫ばれ、職場の環境改善は急務。メンタルヘルス対策を講じる企業が増え今後、メンタルヘルスの仕事は大きく伸びる可能性がある。

「労働安全衛生法の改正でストレスチェックが義務づけられましたが、効果はまだまだ出ていません。これから必要となるのは業績を上げつつメンタル不調を防ぐために、全従業員対象の未然防止研修を実施したらどうかというアプローチです。この提案に賛同していただける企業が非常に多く、様々な企業でメンタルヘルスの研修を実施しています」

長時間労働や過剰な残業、それに上司のパワハラ、セクハラなどが原因でうつ病に追い込まれるケースが多い。これは本人の問題というより会社が考えなければならない問題。

「周りの人たちは敵ではなく味方なのだという認知療法の応用で改善を図る。上司を変えるのはなかなか難しい。環境を変えるよりは、個人の受け止め方を変えた方が楽なんです」

確かに問題を解決するには、周りの人間関係や職場環境のとらえ方を指導する方が手っ取り早い。YSグループ(佐藤康行代表)の「YSこころのクリニック」はその面で機能している。

岡田さんにとっても、この事業は後半人生を支えるライフワークになるのではないか。

「営業マンをやる中で心が折れてしまう人もいます。メンタルヘルスの研修を通じて、心の回復もできるし業績も上げられるようになる。何より命が救えるというのがこの仕事のやり甲斐です。多くの人が望むのは心と体とお金の健康です。この3つの健康を守る仕事を通じて、みなさんの豊かな人生のお手伝いができればなと思います」と笑顔で語る。

自分自身の健康管理も怠らない。「80歳まで仕事をして、残り20年は人に迷惑を掛けることなく、100歳で「あの世に召される」のが目標だ。(おわり)

文:大宮知信

大宮 知信 (おおみや・とものぶ)

1948年 茨城県生まれ。ジャーナリスト。政治、教育、社会問題など幅広い分野で取材、執筆活動をつづける。主著に『ひとりビジネス』『スキャンダル戦後美術史』(以上、平凡社新書)、『さよなら、東大』(文藝春秋)、『デカセーギ─漂流する日系ブラジル人』『お騒がせ贋作事件簿』(以上、草思社)、『「金の卵」転職流浪記』(ポプラ社)などがある。 


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2019/02/12

長時間労働や職場の人間関係が原因でうつ病を発症する人が多く、労災認定も増加している。企業防衛の観点からもメンタルヘルス対策は最重要課題。岡田基良さんはYSコンサルタントの社長を続けながら、4年前からメンタルヘルスの事業にも取り組んでいる。