オウケイウェイヴ代表の杉浦氏は、2022年8月31日にアップライツが株式を取得したことについての説明会を開催しました。
それによると、アップライツはオウケイウェイヴとのM&Aを終えた後、海外事業展開を行う目的で海外の取引先に7億2,600万円を送金。しかし、そのうち半分の3億6,300万円は2022年6月期に貸倒引当金として計上しました。つまり、海外の取引先に送金した債権は、回収可能性が極めて低いものだと言えます。
信じがたいことに、アップライツの臨時株主総会で決議したオウケイウェイヴが保有する株式の譲渡対価は、この7億2,600万円の債権。もし、アップライツの株式の買い戻しが成立するのであれば、オウケイウェイヴは10億円でアップライツの株式52.6%を取得したものの、わずか8か月ほどで4億3,700万円ののれんの減損損失を計上したうえ、7億2,600万円の回収見込みの低い債権(半分は貸倒引当金に計上)に化けたことになります。
説明会では、アップライツがオウケイウェイヴ又はOK FUND L.P.の指示により、海外の取引先に送金したと主張しているものの、そのような事実は確認されていないとしています。両社の意見は食い違いが生じています。
オウケイウェイヴは、9月1日に開示した「連結子会社の状況に関する説明会開催報告並びに社内調査委員会の設置及び同社による自己株式取得に対する無効主張に関するお知らせ」にて、「額面7億円を超える長期預け金債権の全額を対価としてアップライツが自己株式の取得を行うことは、会社法461条1項が禁止する分配可能額を超えた自己株式の有償取得に該当するものと考えます」とし、法的にも株式の取得が無効であると主張しています。
杉浦氏と、佐久間氏及びアップライツ代表の山田公平氏とは連絡が取れていないと言います。オウケイウェイヴはアップライツへの通知書において、「貴社(アップライツ)と当社との株式譲渡契約の締結が当社の承認なく行われていることにつき、悪意であった可能性が極めて高く」(「連結子会社の状況に関する説明会開催報告並びに社内調査委員会の設置及び同社による自己株式取得に対する無効主張に関するお知らせ」より)と、強く非難しています。
オウケイウェイヴの臨時株主総会ではアップライツのM&Aが争点の一つとなっていただけに、今回のアップライツの株式の取得は、旧経営陣側の関係者が証拠隠滅を意図して急いで切り離したととられかねない行為です。
2022年8月31日のZoomによる杉浦氏の説明会では、何者かによる妨害工作が行われました。株主提案をしていた際も杉浦氏は繰り返し説明会を行っていましたが、妨害されたことはないと言います。明らかに、この件の追及を恐れている人物がいることを示しています。
オウケイウェイヴは、アップライツの株式の取得は無効であると抗議。「当社株主のためにも、本件については投資額及び損失額が甚大であること、取引の実態があまりに不透明であることから、民事による法的手段に留まらず、その実態解明のため、ありとあらゆる手段を講じる所存であり、遅かれ早かれ刑事による法的手段にも及ぶこととなります」(「連結子会社の取締役会決議及び臨時株主総会決議に関する通知の受領並びに反対意見表明に関するお知らせ」より)とアップライツ側に警告しています。
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