みなさん、お久しぶりです。MAOです。

6月28日(水)に東京・品川で、日刊工業新聞社主催・ストライク協賛によるセミナー「オーナーの想いを実現できる事業承継セミナー」が開催されました。MAOも参加してきたので、当日の様子をレポートしちゃいます!

第1部 税理士が教える!かしこい事業承継

まずは、ビジネス・ブレイン畑中税理士事務所の畑中孝介所長が登壇。中小企業の事業承継に精通した税理士の先生だけに、とても興味深いお話が聞けました。
第一に、事業承継は“点”ではなくて、“線”であるということ。事業を引き継ぐことだけにフォーカスするのではなく、後継者が引き継いだ後にしっかりと会社を運営できる体制づくりも重要だといいます。そうした意味でもキーとなってくるのが、株式の捉え方だそうです。財産権としての株式と経営権としての株式を分けて考えることで、事業承継の際に立ちはだかる後継者の資金負担や議決権の問題をクリアできるといいます。
そして、事業承継の着手は早ければ早いほど、選択肢の幅が広がり、ベストな方法を選ぶことができるのだそう。事業承継には最低でも5年スパンでの対策が必要で、相続や贈与についても含めると10年は見積もっていた方がいいとのことです。特に最近は、事業承継対策をしようとした矢先に、創業者が認知症などになり、後見人が必要になるケースが増えてきているのだとか。そうなると、後見人の選定までに約半年かかる上、株式の売却も贈与も全て裁判所の許可が必要になるというから、ますます時間がかかってしまうことに。
事業承継にはさまざまなケースがありますが、持株会社種類株式、属人株式、自社株信託の事業承継における活用方法を事例を交えながら具体的に解説していただきました。
今回のレポートでは、その中から相続対策としてベーシックな持株会社をつくるスキームを紹介したいと思います。
持株会社のメリットは、株式の評価額を引き下げることができる点。持株会社があることで、オーナー保有の株は持株会社のものとなり、バラバラで各社の株を持っているよりも評価が2~3割引き下がるケースがあるそうです。

持株会社の種類>

純粋持株会社製造や販売などの事業は自ら行わず、グループ各社の株式を所有することでそれらの会社の事業を支配することのみを事業目的とする。
事業持株会社本業となる事業を抱えつつ、グループ傘下の各社事業を支配する。

さらに、グループ内の資金効率をアップさせることにもつながるのだとか。オーナー個人として各子会社の配当金を受け取ると、個人の保有財産として課税対象となり、50~55%の税金を支払わなければなりません。ところが、グループ化をすることでグループ法人税制が適用され、グループ傘下にある各子会社からの配当金を非課税で受け取ることができます。つまり、同じ配当金でも全額をグループ全体で新規事業などへの投資資金として活用できるのです。税制をいかに経営に活かしていくかによって、その後の企業の成長も左右されるのだなと実感。法人税率は国際競争の中でさらなる引き下げもあり得るとのことなので、しっかり活用すれば大きな差が出てきます。ただ、例に挙げられた事例を見ても、事業承継のケースは会社ごとに異なるだけに、やはり専門家の知見が必要なのだと改めて思い知らされました。早めに専門家に意見を求めることも重要なのですね。