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【現場の声】ベンチャーとIPO、そしてバイアウトによるイグジット その2

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自らのベンチャー起業家になりたいという思いを出発点に、IPOを目指す起業家のサポートをする日本でも有数の法律事務所を設立・運営するフォーサイト総合法律事務所代表パートナー大村健弁護士。大村氏はIPOも増加する一方で、バイアウトによるイグジットも増えているという。最近のベンチャー事情を聞いた。

――現在の主要顧客は、どのような段階のベンチャー企業なのでしょうか?

 IPO(株式上場)を果たした上場企業かIPO直前の企業が多いですね。一口にIPO直前といっても「直前前期」「直前期」「申請期」の三段階がありますが、最近はそれ以前からご依頼になる企業も増えてきました。

ちなみに、この5年弱で20社以上のクライアントが上場を果たされ、10社以上のクライアントが東証一部に市場変更されました。

 IPOのためには、監査法人の監査証明や主幹事を引き受ける証券会社が必要ですが、弁護士は直接的には必要ではありません。しかし、上場すれば、証券取引所の規則や金融商品取引法が適用されます。また、会社法についても上場している会社とそうでない会社では正反対といえるほど内容が変わります。

 ですから、まず、上場するのにふさわしい会社になる必要があるわけです。そのための手助けを得意としているのが私の経営している法律事務所ということになります。実は、こうした業務を手掛けられる法律事務所は、国内ではそれほど多くはないと思います。そのため、IPO関係者から上場前のベンチャー企業を紹介されることも多いです。

 IPO直前の会社は勢いがあり、売上・利益は出ていますが、VC(ベンチャーキャピタル)から出資を受けるなどして、初めから上場ありきでつくった会社は別として、多くの場合は管理面が弱い。総務、経理、法務などは土台のようなものなので、そこがしっかりしていなければ、会社が大きくなったときに経営が揺らぎます。

大村 健 (おおむら・たけし)

フォーサイト総合法律事務所 代表パートナー 弁護士

1974年埼玉県生まれ。中央大学法学部法律学科卒業。在学中の96年、司法試験合格。99年弁護士登録(第二東京弁護士会所属)。11年、フォーサイト総合法律事務所開設、代表パートナー弁護士に就任(現任)。

同事務所は、生え抜きの弁護士9名(本年12月に新規登録弁護士1名が加入予定)・司法書士兼行政書士1名が所属し、企業法務全般、M&A・MBO/企業再編、会社法、金融商品取引法、ベンチャー・株式公開(IPO)、ファイナンス(種類株式・新株予約権発行含む)、IT・エンターテインメント・バイオ/知的財産権、労働法、コンプライアンス、不動産関連、エネルギー関連、事業再生、訴訟・争訟等を取り扱う。

『新株予約権・種類株式の実務』、『図解入門ビジネス最新会社法の基本と仕組みがよ~くわかる本』、『ケースでわかる株式評価の実務』ほか著書・論文多数。

フォーサイト総合法律事務所 http://www.foresight-law.gr.jp


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