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出光・昭和シェルの合併から学ぶ 財団使った相続対策

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最後の要件には具体的な判定基準が5つ設けられている。
①理事・監事・評議員のいずれにおいても親族関係がある人、及びこれらの人と特別な関係がある人の数の占める割合が3分の1以下。
②関係者に対して特別な利益供与が認められないこと。
③法人の解散時残余財産が国又は地方公共団体又はその他の公益法人に帰属すること。
④寄付を受けた法人に公益に反する事実が存在しないこと。
⑤法人が寄付によって特定の法人の株式を取得する場合、その総数の2分の1を超えてはならない。

昭和シェルの株式数減らしてTOB回避も検討

さて、現在、出光興産の経営陣は、莫大な費用が見込まれるTOBを避けるため、昭和シェル石油株式の取得数を減らす方向で協議しているという。一方で、9月3日、当該両公益財団法人の評議会が臨時開催され、全員一致で合併反対決議が採決されたとの報道があった。ますます合併承認を目指す経営陣には苦しい展開となった。

創業家出光昭介氏の昭和シェル石油株式40万を株式市場で調達するといった奇策に行動に代表される激しい抵抗は、果たして一般株主や従業員ひいてはステークスホルダー全員のことを考えてのものなのか。はたまた、創業家における特別決議拒否権保有を墨守するためだけのものなのか、もし出光佐三氏が存命ならこの創業家問題に対して何と言うのか極めて興味深い。

文:KaikeiZine 2016.09.07より転載

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松本 大路

税金ジャーナリスト/元税務調査官
税務調査官として約13年、都内の税務署などで法人税調査などを行う。その後、外資系生命保険会社の営業職員として約10年間、資産家及び法人、会計事務所向けに、役員退職プランや決算対策などをサポート。現在はフリーの税金ジャーナリストとして活動する。

宮口貴志 (みやぐち・たかし)

税金の専門紙「納税通信」、税理士業界紙「税理士新聞」の元編集長。現在はKaikeiZine編集長として活動する傍ら、KaikeiZineの運営組織である「租税調査研究会」の事務局長も兼任。税務・会計ニュースを独自の切り口でわかりやすく伝えている。

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