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「克己」判断を誤らないための心|M&Aに効く言志四録

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判断に迷わず誤らず、壁を超えよ!(bee32/iStock)

間違った判断を減らす

私たちは未来も過去も自由には操れない(Urupong/iStock)

 私たちはどうしても、「こうなればいいな」とか「前にこうしておけばよかった」と思ってしまうものです。ただ、未来も過去も自由には操れないのですから、今をメインに据えて日常に立ち向かわなければ、何事もうまくいきません。判断も鈍ります。

 ギャンブルはとてもわかりやすい例でしょう。冷静に分析して適度に賭けているときはまだしも、「もし手元のお金が3倍になったら」とか「以前に損した分は絶対に取り戻したい」といった未来や過去に心が傾いていくにつれて、冷静でいられなくなり、間違った判断をし続けてしまうものです。

 もしも、間違った判断を減らすことができれば、それだけ私たちは大きな成果を得られるはずです。その根本に心があるのです。

 欲の多くは、存在していない未来を必ず自分だけはたぐり寄せることが可能だと過信させますので、どうしても判断を誤らせやすいのです。一方、欲がなければやる気や原動力にならない人も多いことと思いますが、その欲が未来や過去を追いかけ、欲に引きずられてしまうと、現実の判断を惑わせてしまうのです。

奪われた心を取り戻す「元気」

 放心には二つの意味があります。なにかに心を奪われてぼんやりしてしまうこと。いわゆる放心状態。もう一つは、気がかりなことや心配を払いのけ安心することで放念とも表現します。ここでは前者の意味ですね。

 心を常に「今」に向けておく──。忘れがちなことでしょう。

 もちろん冷静であった方がいいのでしょうが、それだけで何事もうまくのでしょうか? ちょっと物足りない気もしますよね。

 心は今にあるとして、それをよりプラスに持って行くにはどうすればいいのでしょうか?

 それを人は「元気」と呼んだりします。元気は、古来中国では万物の生まれ成長する根本的なエネルギーの意味がありました。そこに、病気の「気」が衰えていく、つまり病から回復していく意味、さらにクスリや治療の効果が現われていくこと、そして活動が盛ん、エネルギーに満ち溢れているイメージが重なって、いまの意味になっていったそうです。

 心をプラスの状態に保つこと、それが元気です。

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