2020年(2020年12月21日時点)の調剤薬局・ドラッグストア業界におけるM&A発表件数は前年比4件減の19件と、2015年以来5年ぶりの減少となった。新型コロナウイルス感染症の拡大は多くのドラッグストアにとって増収増益をもたらす「追い風」となっており、中小ドラッグストアの業績好転により「買収される側」の再編気運が低下したとみられる。「買い手」はあれど「売り手」が少ない状況と言えそうだ。

業界7位のココカラが最多

M&A件数では業界最多だったココカラファイン(同社プレスリリースより)

企業別にみると、最も多くM&Aを実施したのは業界7位のココカラファインの8件。前年の2件から大幅に伸ばした。同社は2021年10月に業界5位のマツモトキヨシホールディングスと経営統合する。その前に1社でも多く買収する方針のようだ。1月に同社の地盤である神奈川県で店舗ネットワークを強固にするため、県内で調剤薬局2店舗を展開する薬宝商事(川崎市)の全株式を取得し子会社化した。

6月にユーエス・ケミカル(千葉県松戸市)が千葉県内で営む調剤薬局1店舗を取得。8月にクレストファーマシー(東京都練馬区)から調剤薬局1店舗(同)を取得。9月には大阪府内で調剤薬局1店舗を経営する寿(大阪市)の全株式を取得して子会社化したほか、ファーマテック(東京都新宿区)から愛知県内にある調剤薬局1店舗を取得した。

11月には兵庫県を中心に関西地区で調剤薬局・ドラッグストアを70店舗展開するフタツカホールディングス(神戸市)の全株式を取得して子会社化する大型M&Aを実施。12月には日本メディケア(東京都港区)から調剤薬局1店舗を、ルーカス(神戸市)から調剤薬局2店舗を、それぞれ取得している。ココカラファインは2020年にM&Aで新たに79店舗を傘下に入れた。