「あなたにピッタリのプライベートコーチがみつかる!」。クラウドソーシングサービス大手のクラウドワークス<3900>が習い事マッチングサービス「サイタ」を、クックパッド傘下の子会社から事業買収して1年となる。受講生はこの間に1万人以上増えて累計7万人を突破。コーチと1対1の個人レッスンを基本とするが、昨秋からグループレッスンを始めるなど新機軸を矢継ぎ早に打ち出している。ポストM&Aの取り組みはどうか。

300種類以上のプライベートレッスンを用意

「サイタ」は語学やパソコンなどの仕事のスキルから、音楽やカメラ、マラソンといった趣味まで約300種類を超えるメニューを用意しており、Web上で自分に合ったプライベートレッスンを探すことができる。先生役となるコーチは自分のスキルや特技を生かして報酬を得られる。コーチになるには適性をチェックするための認定試験があり、合格率は11%という狭き門だ。

レッスンは1時間のプライベート形式で、受講料は3700円から4900円。「先生ひとりじめの個人レッスン」が売り物だ。教室はなく、カフェなどの飲食店でレッスンを受ける。音楽系なら、貸しスタジオなどを利用する。

酒井亮・サイタ事業推進部長

クラウドワークスが「サイタ」を買収したのは2018年1月1日。料理レシピサイト運営で知られるクックパッドの子会社コーチ・ユナイテッド(その後、クックパッドが吸収合併)が2011年から運営していた。事業買収に際し、コーチ・ユナイテッドから社員の移籍はなく、クラウドワークス側のスタッフが当初からすべてのオペレーションにかかわっている。「引継期間は10日ほど。年末が重なり、相当慌ただしかった」と酒井亮サイタ事業推進部長は振り返る。

Webの動線に工夫、顧客業務の負担を軽減

事業引き継ぎ後、まず手をつけたのが顧客対応の部分。Web上で受講申し込みが完結する仕組みになっているが、実際はコーチ選びなどで様々な問い合わせがあり、「申し込みの約半数は電話で受けていた」(酒井部長)と明かす。このため、事業引き継ぎ前は10人ほどの顧客サポート要員を抱えていた。

Webの動線を工夫するなどシステム面から改良を進め、大部分の問題を解決。事務局への問い合わせについてもWebのメッセージ上でほぼ完了するようになったという。サイタ事業推進部は現在、酒井部長以下7人だが、システムの保守や開発にあたるエンジニアは当初の1人から4人に増やした。外注化と組み合わせ、顧客サポートの専任も1人で済むようになった。

「固定費部分は従来の半分まで落とせた。その分、広告宣伝に投下できるようになった」(酒井部長)と攻めの姿勢を強調する。