収容人数5000人ほどのアリーナを3分の1から6分の1の費用で建設できる建設工法を開発したJSC(東京都渋谷区)は、老朽化が進んでいる全国の小中学校などの体育館約3万棟をターゲットにした体育館建て替え事業に乗り出した。 

低価格アリーナと同じ建設工法を用いて低価格、短工期を売りに、施工会社や設計事務所などを対象にビジネスパートナーを募集。初年度30社以上、3年後には100社以上とビジネスパートナー契約を結び、初年度10棟以上、3年後には50棟以上の受注を見込む。 

体育館の建て替え事業は長期的な受注が見込め、経営の安定化につながるため、2019年にマザーズ上場を目指す同社にとって重要な事業となりそうだ。 

立て替えが必要な体育館は3万棟以上     

スポーツ庁が2017年に発表した体育・スポーツ施設現況調査によると、小中高等学校や各種学校、大学、公共、民間の体育館は約4万3000棟で、このうち老朽化のため改修が必要な小中学校の体育館は3万棟以上あると見られている。

このため同社では独自の建設工法を開発、建設費が安く、短い工期で完成できる体育館「LCトレーニングアリーナ・体育館」として品ぞろえした。 

バスケットコート1面を取れる1500平方メートルの体育館だと建設費は5億円ほどで、着工から4カ月から4カ月半で完成できる。バスケットコート2面が取れる3000平方メートルだと、建設費は10億円ほどで、着工から4カ月半から5カ月で完成できるという。 

5000人規模のアリーナは、従来100億円から230億円の建設費がかかり、工期は2年から2年半かかる。これに対し同社の建設工法だと建設費は35億円ほどで、工期は7カ月ほどで済む。 

従来のアリーナは事業者の要望を取り入れ、凝ったデザインを採用するケースが多かったが、同社ではデザインを標準化し、使用する鉄骨などの建設材料費を抑えることで低価格を実現した。 

照明やビジョン、ロッカー、トイレ、シャワー室などのレベルを落とさず、延床面積を従来の半分から3分の1の1万平方メートルに抑えることができた。 

体育館の価格や工期については従来法との比較は公表していないが、大規模なアリーナの実績から低価格で短工期を実現できるとしている。

JSCが手がけたアリーナ立川立飛

文:M&A Online編集部