2021年(暦年)のM&A件数(適時開示ベース)は877件と前年を28件上回り、2年ぶりに増加に転じるとともに、リーマンショック(2008年、870件)後の最多となった。コロナ禍をバネに、M&A市場は活況を取り戻した格好だ。国内案件が高水準で推移し、前年に大きく落ち込んだ海外案件も復調に向かった。
コロナ禍は収束の兆しが見えない状況にあるが、世界経済は改善に向けて歩みを強めている。こうした中、日本のM&A市場はどう動くのか。2021年の見どころなどを、シティグループ証券M&A本部マネジングディレクターの中塚健介さんに聞いた。