M&Aのリテラシーを高める活動を続ける

ー今後の予定は。

激しい(M&Aの)世界に戻るつもりはない。大学院での授業を通じて後進を育てていきたい。M&Aに関するリテラシーを高められたらと思う。具体的には、M&Aは時間を買うものではない、不可能を可能にするもの、知力と体力が総動員される総合的格闘技…といったこと。大学で教え始めて10数年。少しでも役立っているのなら幸いだ。

ー最後に、次代を担う若い世代にひと言を。

大学を出て就職した会社が必ずしもベストチョイスであるわけではない。私の場合は思うところがあって最初の会社(日産)を7年半で退社して、米国のビジネススクールに留学した。欧米の経済はまだまだ大きく、アジアは今後さらに成長する。両方に出ていかないといけない。外に目を向けていろいろなアクションを起こしてほしい。

◎服部 暢達(はっとり・のぶみち)さん

早稲田大学大学院経営管理研究科客員教授、慶応義塾大学大学院経営管理研究科特任教授。服部暢達事務所代表。

1981年に東京大学工学部を卒業後、日産自動車に入社。1989年、マサチューセッツ工科大学(MIT)スローンスクール経営学修士課程修了。1989年、ゴールドマン・サックス証券に入社し、ニューヨーク、東京に勤務。1998年から2003年までマネージング・ディレクターとして日本でのM&Aアドバイザー業務を統括。現在、ファーストリテイリング、博報堂DYホールディングスなどの社外取締役を務める。東京都出身。 著書に『日本のM&A 理論と事例研究』『実践M&Aハンドブック』(いずれも日経BP社)など。

聞き手:M&A Online編集部 黒岡 博明