なぜこれほどまでに事業承継が進まないのだろうか。その難しさの一端を知りたい方におすすめの1冊として「社長交代 事業承継の光と闇」を紹介したい。
日本の産業競争力を高める特効薬として期待されている「オープンイノベーション」。その手法の一つがスタートアップ企業のM&Aだ。なぜ日本でスタートアップM&Aが少ないのかを分析し、買収の実務について解説した「スタートアップM&A」の指南書だ。
M&A Onlineが今週紹介するのは「M&Aを失敗させない企業買収先『選定』の実務」(田中大貴著、中央経済社刊)。「どのような理由で、どの企業を買うのか」。気鋭のM&A戦略コンサルタントが指南する。
中小企業のオーナーのスムーズな事業承継について解説した指南書である。14訂版では、65年ぶりの大改正となった暦年贈与と相続時精算課税の概要にも触れられている。
日本では「非上場株式を売却するマーケット(株式市場)がない」という。本書はあまり世間では知られていない「非上場株式売却の方法」をテーマに、資産防衛の観点から特に知ってほしい最低限の知識をまとめ、わかりやすく解説している。
今週の1冊は「実戦 非上場会社の敵対的M&A」(中央経済社刊)。非上場会社の支配権獲得戦で最も多いケースが親族間、次いでオーナーと番頭との争いという。さまざまな場数を踏んできたベテラン弁護士が「攻撃側」と「防衛側」の双方の立場から対処法を解説する。
「個人がすでにある企業を買う」という生き方を提示した三戸政和氏の著書『サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい』の最新作。前作の提言はそのままに、小さな会社を買うべきだと説く。
「買い手目線のM&A実務」は、買い手となる上場企業の経理部門担当者が初めてM&Aに従事する場面を想定し、国内の売り手企業の株式を100%取得するケースを中心に解説。会計処理・税務処理を中心としたM&A実務で必要な知識が得られる1冊だ。
M&Aの主役は「買い手」である。「売り手」ましてや売られるターゲット企業は「蚊帳の外」なのだ。M&Aについての書籍も、ほとんどが「買い手」視点の内容である。本書は小説仕立てのストーリーと解説を組み合わせたターゲット視点からの平易な解説書だ。
事業承継や相続の本質は、会社を継がせる人(オーナー社長)継ぐ人(後継者)、継がない人 (非後継者)の間の「価値観のギャップをどのように埋めていくのか」にある。本書はこんな思いを込め書かれた。
M&A Onlineが紹介するのは「図解 アパレルゲームチェンジャー」。ZARA、SHEIN、ZOZO、ワークマン、コストコ、LVMH(モエヘネシー・ルイヴィトン)など9社・10のビジネスモデルを取り上げ、勝ちパターンを解き明かした。
M&A仲介会社を興した現役M&Aアドバイザーが書いた「M&Aコンサルタントという仕事」(牟禮 知仁著・幻冬舎刊)は、30歳の業界未経験の元ITエンジニアがM&Aコンサルタントとして一人前になるまでのストーリーが描かれている。
2021年度に日本企業で最も最終利益が高かったのは約2兆8501億円を稼いだトヨタ自動車。では、2位はどこか?約2兆1800億円の最終利益をあげたONEである。その前身は、赤字垂れ流しで「お荷物」となった不採算事業の「寄せ集め世帯」だった。
創業者の父親と、後継者である娘による権力争いの末に、大手家電量販店に吸収合併された、あの家具販売会社の混乱の状況を思い起こす読者は少なくないだろう。そこに、シェイクスピアの「リア王」の悲劇が重なる。
2023年1月から6月の半年間で40冊以上の書籍やM&Aの特集記事を組んだ雑誌が出版されました。発売日順にまとめています。
半世紀前の夏、一冊の本が売れに売れた。政治家の著作として異例の91万部を記録する大ベストセラーとなったのが田中角栄著「日本列島改造論」。昭和の名著が復刻版としてよみがえった。
あの岩波新書から「敵対的買収」の解説書である。教養人向けの「意識高い」書籍を出版してきた岩波書店だけに、M&A Onlineとしては感激もひとしおだ。さすがの岩波新書クオリティーで、敵対的買収についてほとんど知識がない読者でも気軽に読める。
M&Aを行ったあとにシナジーを発揮し、買い手企業、買収された対象企業ともに成長するためには、PMI(合併後の統合プロセス)が重要になる。著者らはスモールM&AのPMIは「事業再生コンサルティングそのもの」と力説する。
企業の「通知表」である決算書。しかし、数字を見ても決算書が読めるようにはならない。なぜならビジネスに対する理解が必要不可欠であり、「決算書×ビジネスモデル」の視点を持つことが重要だからだ。
日本を代表する大企業の一つ日立製作所の「社内改革」を手がけた張本人が詳らかにする「内幕本」である。同社はリーマン・ショックのあおりを受け、2008年度に7873億円という製造業では当時最大となる当期赤字を計上し、深刻な経営危機に見舞われた。
本書は実際に撤退に関わった担当者らが、手続きのやり方や、交渉の流れなどの具体的な内容をまとめたもので、11の事例と、撤退の検討の進め方や企業売却といった撤退の実務にかかわる78のQ&Aから成る。
上場企業はいつ何時、アクティビストや対立株主の標的になるかもしれない。近年、株主提案が増加し、事業会社による敵対的買収も珍しくない。そうした場合に主戦場となるのが株主総会。本書は「有事」における株主総会の実務的対応について多角的に解説した。
「クロスボーダーM&A」×「英文契約」をテーマに、海外事業の買収に向けた英文契約書の起案を任された実務担当者に向けて書かれた本。
暴君とも言えるワンマン経営者の娘として、父の横暴と戦い相続と事業承継を果たした記録である。父との衝突で相続は一筋縄では行かない。しかも事業を引き継いだ弟の急死、著者の後継者として迎えた甥の突然の退職など事業承継も大揺れに揺れた。その結末は。
M&Aアドバイザーに求められる力を新入社員向けにまとめたのが本書。これら力を身に付ければM&Aアドバイザーはもちろん「どこに行っても通用する人材になれる」と2人の著者は強調する。 https://www.amazon.co.jp/dp/429540814X/?tag=maonline9696-22