【ポプラ】M&Aで全国展開を仕掛けた「老舗コンビニ」の転機

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広島に本社を起きながら東京にも進出しているポプラ(東京・四谷)

FC加盟店に有利な契約条件が不振の原因?

さらにポプラのFC契約は他の大手コンビニチェーンに比べると、営業時間や仕入れなどの自由度が高いという。24時間営業の店舗は、全体の3割弱にすぎない。FC店が本部に支払うロイヤリティーも一般的な粗利益の35〜45%を徴収する粗利分配方式ではなく、加盟店に有利な売上高の3%を徴収する売上ロイヤリティー制度を採用している。

ポプラのFC契約の条件と内容(同社ホームページより)

皮肉にもそうした「FC店舗ファースト」の戦略によって営業時間がバラバラになり、効率的な配送ができないなどの問題を抱えることになった。今後はブランドの統一あるいは売却でFCを集約化したり、営業時間など店舗運営を標準化したりして経営の効率化を図る必要もあるだろう。

事業の選別も始まった。2021年3月末に富山県、石川県、愛知県から撤退。同9月22日には海産珍味の製造卸を手がける子会社の大黒屋食品(広島市)の全株式を、海産珍味・スナック類製造販売のまるか食品(広島県尾道市)に譲渡することを決めた。

ポプラは近年、コンビニの施設内出店に力を入れてきたが、病院や大学、オフィス内など珍味を取り扱わない店舗の割合が増えたことにより、大黒屋食品との取引高は年々減っていたという。譲渡価額は2億8000万円で、譲渡予定日は2021年10月8日。

大黒屋食品は目黒俊治社長兼会長の父親が1962年に設立した、ポプラの祖業といえるビジネス。これまでグループ店舗のための珍味商材の調達機能を果たしてきたが、本業であるコンビニ事業の立て直しに専念するため主要取引先のまるか食品に大黒屋食品の経営を委ねる。オーナー経営の企業でありながら祖業を手放すという決断に、ポプラの再建に賭ける「本気度」が伝わる。

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