「コネクテッドカー」に照準

「当社は将来、10万台規模のコネクテッドカーを運営する会社になる。それに向けた基盤整備を力強く進めたい」と西川社長は先を見据えながら語る。パーク24が扱う車両数は現在、レンタカーとカーシェアを合わせ約5万1000台。カーシェア用の全車両に車載器を搭載し、センターが運行管理や走行記録管理を行っている。一方、レンタカーへの搭載率は1割程度にとどまる。

24時間いつでも利用できるカーシェアに対し、レンタカーは営業所が開いている時間に限られる。レンタカーに車載器を完備すれば、無人店舗での貸し出し・返却が実現するなど、さまざまな用途展開が見込めるほか、カーシェアとの垣根もほとんどなくなる。

6月には、トヨタ自動車と協力してカーシェアの実証実験をスタートさせた。トヨタの多目的スポーツ車「C-HR」60台を導入し、両社のカーシェア機器を搭載しデータを収集・分析する。新たな車載端末などの開発につなげる。

クルマ社会は大きな変化の真っ只中にある。シェアリングエコノミーの台頭とともに「所有」から「利用」の流れが加速し、さらに自動運転、パーソナルモビリティー(1人乗りの移動支援機器)、電気自動車(EV)・燃料電池車(FCV)に代表される技術革新のうねりはますます高まっている。

そうした中、シェアリングエコノミーを自ら体現し、ヒト、クルマ、駐車場を起点に知見を積んできたのがパーク24にほかならない。大型M&Aの連打で世界的企業への切符を手にした今、「モビリティー」の新しい形をどう提案していくのか、内外で同社への注目度はがぜん高まりそうだ。

主な沿革とM&A
1985 パーク二四を設立
1991 東京都台東区で、24時間無人時間貸駐車場「タイムズ」第1号の運用開始
2006 韓国に合弁会社GS Park24(現持ち分法適用会社)を設立
台北に支店開設(現・台湾パーク二四)
2009 マツダレンタカーの子会社化(現タイムズモビリティネットワーク)し、モビリティー事業を開始
2011 レスキューネットワークの株式を子会社化し、ロードサービス事業を開始
2017 (1月)セキュア・パーキングから豪州、シンガポール、マレーシアなど5カ国の駐車場事業を買収
 〃(8月)英ナショナル・カー・パークス(NCP)を日本政策投資銀行と共同で買収

文:M&A Online編集部