セキュア社から豪、シンガポールなど5カ国の駐車場事業を買収

パーク24として初めての海外M&Aとなったのは2017年1月、セキュアパーキング(Secure Parking)からの事業買収だ。セキュアは 1979 年にオーストラリアで駐車場事業を開始。オセアニア・アジアを中心に世界11カ国で駐車場を展開するが、このうちオーストラリア、ニュージーランド、シンガポール、マレーシア、英国の5カ国(計約881件・31万8862台)の事業を約180億円で取得した。とりわけオーストラリア、シンガポール、マレーシアでは駐車場最大手としてセキュアのブランドが浸透している。

パーク24は駐車場オンラインシステム「TONIC」などIT対応力と、セキュアのグローバル展開力を組み合わせ、既存エリアでの事業スピードを加速させると同時に、新たな国・地域への進出を目指す。駐車場を活用し、カーシェア、レンタカーといったモビリティー事業の横展開も模索する。

セキュアはインドネシア、インド、レバノン、アラブ首長国連邦(UAE)、中国、米国でも駐車場事業を手がけており今後、これらの国々で協業の動きが出ることも十分に考えられる。

英最大手のNCPを238億円で子会社化

同年8月には、英国の駐車場最大手、ナショナル・カー・パークス(NCP)の全株式を日本政策投資銀行と共同で取得した。パーク24はNCPの株式51%を所有し、子会社とした。出資額は約238億円。セキュアパーキングを通じて展開する英国での駐車場事業の大幅な強化に加え、欧州での事業拡大に向けた足掛かりとしたい考えだ。

NCPは1931年に創業。498件・14万8056台(公表時)の駐車場を運営し、英国内で30%のトップシェアを持つ。ロンドンやバーミンガム、ブリストルなど主要都市の中心部のほか、バーミンガム空港やグラスゴー空港の駐車場、ロンドン地下鉄などの駅駐車場でも豊富な実績がある。

当然ながら、空港や駅など交通拠点の大規模駐車場をベースとして、カーシェアなどのモビリティーサービスの取り扱いを視野に入れている。

ただ、シナジー(相乗効果)の追求は急がず、用意周到に進める構えだ。セキュア、NCPの両社はいずれも非上場。「上場会社のグループ企業として耐え得るガバナンス(統治)、コンプライアンス(法令順守)の体制整備にまずは最優先に取り組んでいる」(西川社長)とじっくり腰を構える。

日本を含めて世界8カ国・地域で駐車場事業を展開:パーク24のニュースリリースから