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税理士・会計事務所の事業承継をお手伝い|M&Aで活躍する士業事務所(2)

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「同じケースが二つとない」ことが妙味

ーニーズとして承継と譲受の割合はどうでしょうか?

会計事務所のM&Aに関しては、「譲り受けたい」というニーズのほうが圧倒的に多いです。

「譲り受けたい」というニーズは、たとえば個人事務所や税理士法人が積極的に引き受けて事業を拡大したいというニーズがほとんどです。また、新たな事業領域を取り込んでいきたい、新たな地域に拠点を展開し、進出していきたいといった考え方もあります。

最近は、会計事務所業界も顧客獲得や人材採用の競争が激化していることもあって、「開業の基盤づくり」として事業を譲り受けてスタートしたいというケースや、事務所の優秀な人材を獲得するために事務所を譲り受けたい、といったニーズも増えてきています。

ただ、実際に進められている事務所を見ると、あくまで一般論ですが税理士法人として法人化されていて、拡大意欲もあり、顧問先に職員を派遣できるだけの人員がいる事務所が、承継したい所長からすると安心できるため選ばれやすいですね。

ー会計事務所の顧問先企業が事業承継やM&Aを検討していて、その相談を前田さんが受けることはありますか?

ありますね。しかし、引受先である一般企業のネットワークを当社がこれまでは持っていなくて、実態としては該当しそうな案件などに詳しい会計士を紹介するにとどまっていました。それでも、2018年4月ころから、そういった一般企業のM&Aの仲介業務を別部署でスタートさせました。

ーそのような仕事の醍醐味や留意しなければならないポイントについて教えてください。

まず、どんな会計事務所にも、文化や伝統・歴史といったものがあります。それを途絶えないように、かつ事務所としても成長・発展していただくことが大事で、それが職員の雇用確保にもつながります。ひいては、それが日本の社会貢献にもつながると考えています。

ー仕事のむずかしさとなると……。

 M&Aは「同じ物が二つとない」ことですね。そこに醍醐味とともにむずかしさを感じます。合併や買収といっても、そこには融合や調和が欠かせないので、譲渡金額など条件面の良しあしだけでは考えることができない面がありますね。

ー具体的なデューデリジェンスもやっているのですか?

はい。基本的には財務や税務、労務など、それぞれの専門家と協力して進めていきます。ただし、会計事務所のM&Aでは、買い手も売り手も税務・会計のプロです。一般企業のM&Aとは違い、実態としてはシンプルな内容かもしれませんね。私としては買い手に対して「相手の何を確かめたいのか」をヒアリングして、場合によって一緒に事務所に訪問して調べていくというスタンスです。

ーヒアリング力とかマッチングさせる力量がものをいいますね。

そうですね。M&Aは大別すると買収型と融合型に分けられますが、一般企業や会計事務所でもM&Aが一般化するなかで、「買収型はなかなかうまくいかないぞ」という感触もあります。そのなかで、うまくいくやり方をアドバイスしていくことが大切ですね。

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