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アップルの「液晶モデル廃止」で、JDIの息の根が止まる日

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ジャパンディスプレイ(JDI)<6740>の再建戦略が迷走している。2019年9月に中国ファンドの嘉実基金管理グループがJDI支援から離脱するとの通告を受けて、同4月に決まった再建スキームは崩壊した。

2020年に迫るアップルの「有機ELシフト」

JDIは主力製品であるスマートフォン用液晶ディスプレーの苦戦が続き、同3月期連結決算の最終損益が−1094億円と5年連続で赤字。企業存続の土壇場に追いつめられている。

同9月に就任したばかりの菊岡稔JDI社長は「近く4億3000万ドル(約460億円)の資金調達ができるだろう。法的整理は考えていない」と、強気の姿勢を崩さない。

この資金調達の約半分に当たる2億ドル(約214億円)を拠出するのが米アップルとみられている。JDIの主力製品もアップルのスマートフォン「iPhone」の下位モデル向け液晶ディスプレーだ。上位モデルはすでに有機ELディスプレーを採用している。

資金繰り、受注ともに「アップル頼み」の状況が続くJDI。しかし、いつまでもアップルが支援してくれるとは限らない。実はアップルがJDIを見放す時期が刻一刻と近づいている。

同1月、JDIの心胆を寒からしめるニュースが駆け巡った。米アップルが「2020年に発売するiPhoneの全モデルで、有機ELディスプレーを採用する可能性が高い」と、米ウォール・ストリート・ジャーナルが伝えたのだ。

それまでも同様の「うわさ」はネットニュースで囁(ささや)かれていたが、名門経済紙が伝えたことで信憑(しんぴょう)性は一気に高まった。

同8月には、ダメ押しとなるニュースが続く。アップルがiPhone向け有機ELパネルを中国最大手パネルメーカーの京東方科技集団(BOE)から調達する方針を固めたと報じられたのだ。

低価格でアップルに食い込んだ中国BOEの有機EL(BOEのホームページより)

決め手となったのは価格で、これまで割高だった有機ELと低価格で生き残っている液晶の差が大幅に縮小することになる。つまり、これまでは高コストがネックで上位機のみに採用されていた有機ELが「2020年投入の全モデルに搭載される」ことが確実になった。

それだけではない。JDIが目指すiPhoneへの有機EL供給も、いきなり価格競争にさらされることになる。すでに量産実績があるBOEとは価格もさることながら、性能や品質の安定性などでも明らかにJDIが不利だ。

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