ブルームバーグは2018年5月25日の記事で、「トランプの自動車関税は支持母体の受け狙い」と論じた。記事ではトランプ政権の輸入車への関税引き上げについて「誰が要求したわけでもなく、ほとんどの者が望んだわけでもない」と前置きした。さらにこの課税は、彼の支持母体投票者にとっては快く、キャンペーン集会で拍手の嵐を得られるとしつつ、「多くの者はホンダ、トヨタ、ヒュンダイに乗って帰宅するだろうが」と皮肉をこめた。
さらに同記事は、米国内で232条が認める大統領権限を「取り戻す」べきだとの声が湧きあがっていると報じた。米国商工会議所は「これが実施されるなら、保護すると称されている業界は大打撃を受け、世界貿易戦争勃発の危惧がある」と述べた。全米製造業協会は「232条の誤った使用はアメリカの製造業労働者が勝つ機会を奪い、意図しなかった結果を招くだろう」とコメントした。
同記事は2016年にトランプ大統領が勝利したミシガン州とオハイオ州の重要選挙区では、自動車工場労働者からの賞賛を受けていると指摘。米国市場が多くの国の「低価格商品の投げ売り場」になってしまったことを嘆き、今回のトランプ大統領の決断を評価する声は多いと報じた。
さらに、もしトランプ大統領がこの関税を推し進めるなら、2018年11月の中間選挙のカギとなる上院の選挙戦では有利に働くだろうと予測。しかし、それは自動車価格を押し上げ、貿易交渉を複雑化し、大統領の貿易に関する権限の再検討へのリスクを伴うとの懸念も示した。
<参照記事>
https://www.nytimes.com/aponli...
http://www.latimes.com/opinion...
https://www.bloomberg.com/news...
文:Yuu Yamanaka/編集:M&A Online編集部
ベライゾンによる米ヤフーの買収手続きが完了ましたが、6月15日付の日経によると、米ヤフーの商標権はベライゾン側に移るようです。
地震や台風などの自然災害やトランプ氏の次期米大統領当選による為替の乱高下など、2016年もさまざまな出来事が国内外で相次いだ。