時価総額8000億ドル突破のアップル。多額な資金で買収はあるか
アップルの時価総額が話題となっています。投資の神様ウォーレン・バフェット氏は、アップルの時価総額は米国で1兆ドルになる初の企業の可能性もあると語っています。
7月28日、米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙により、ソフトバンクグループ<9984>傘下の米携帯電話会社スプリントが米CATV大手のチャーター・コミュニケーションズに合併提案を行ったことが報じられた。内容は、両社を統合して新会社を設立し、経営の主導権をソフトバンクがとるというもの。
8月1日にはロイター通信も、資本金1010億ドル、負債額600億ドルという「日本の通信業界の歴史上最大規模の連携」を孫正義会長がチャーターに直接申し出る見込みと報道した。さらに関係者の話として、「8月内の早い時期に」「現金と株式、50:50の比率で」提案が行われるだろうとも補足した。
ニューヨークタイムズ紙も8月1日、ソフトバンクグループは650億ドルの融資を確保したとの見出しを掲載した。
チャーターのスポークスマンは7月31日、「スプリントの合併提案には関心がない(“has no interest in acquiring Sprint”)」、とメールでコメント。CNNも同日、「チャーターはMVNO(仮想移動体通信事業者)としてベライゾンと大変良好な関係にある。来年には、ケーブル利用者にワイヤレスサービスを提供する」と報じた。またワシントンポスト紙は、「チャーターは提携相手のコムキャストと、互いの了承がなければ最低1年間は他のワイアレス企業との連携に応じない旨の合意を交わしており、チャーターの足かせになっている」とも解説した。
米国では、ネットや放送、携帯など情報通信分野で、業界の垣根を越えた融合が進みつつある。国内携帯電話首位のベライゾンや同2位のAT&Tも、相次ぎ異業種のメディア企業の買収に乗り出している。
ソフトバンクグループがスプリントとチャーターとの統合に乗り出すのも、この再編の流れから取り残されかねないという危機感があるため。不振続きだったスプリントは、再編計画において後塵を拝していたが、近年順調に業績が回復。ソフトバンクもこれを起爆剤として、携帯への進出をめざすCATV社を自陣営に取り込み、米通信・メディア業界の大規模な再編に備える。孫会長の視線の先には、米国内携帯電話3位のTモバイルUSがある。
図表:「米国における携帯電話市場シェア」2011年-2017年1Q
孫会長は2013年にスプリントを買収した際にも、TモバイルUSの買収を模索。しかし、オバマ政権下の当時、米規制当局が寡占を懸念して反対したため、断念した経緯がある。
孫会長は昨年12月、米大統領就任前のトランプ氏と会談。規制緩和を提唱するトランプ氏に対し、米国への投資と雇用創出を約束した。この友好関係がもたらす弾みを利用し、TモバイルUSとの統合への再挑戦を決断したといわれる。CNNは今年5月の報道で、”door is open”との孫会長の発言を紹介し、統合に楽天的な見通しを抱いている様子を紹介した。
しかしながら安定性を欠く政権基盤のあおりを受け、規制緩和にかける関係者の期待は、冷めかけているとされる。
アップルの時価総額が話題となっています。投資の神様ウォーレン・バフェット氏は、アップルの時価総額は米国で1兆ドルになる初の企業の可能性もあると語っています。