ベライゾンが米ヤフー買収にあたって買収見直しを検討している模様です。理由は買収後に発覚した個人情報流出の件
米インターネット大手ヤフー<YHOO>は9日、米証券取引委員会(SEC)に提出した報告書で、今年7月に同社のインターネット事業を米通信大手ベライゾン・コミュニケーションズ<VZ>に48億3000万ドル(約5160億円)で売却することで合意したことについて、その後発覚したヤフーの個人情報漏えい問題による損害などが原因となって、ベライゾンが合意を取り消す可能性があると警告した。
これが意図的に隠していたとあれば買収はなかったことになりそうですが気になるのは株価
ベライゾン・コミュニケーションズは大手通信サービス業者。子会社ベライゾン・ワイヤレスを通じて全米でワイヤレス音声、データサービスと携帯端末の販売のほか、メール、モバイルブロードバンド、コンテンツ配信サービスを提供。また、固定電話、インターネット接続、ブロードバンドビデオ・データ通信、IPネットワーク、長距離電話サービスを提供。
45ドルを割るかどうかで上昇か下降かに分かれそうな今回のニュース。
ベライゾンは昨年6月に買収したAOLとヤフーの資産とを組み合わせることで、モバイル/ビデオ広告を中心とした広告事業の強化を図りたい考え。ただし、両者の市場シェアをあわせても米デジタル広告市場全体の5%程度に過ぎず、グーグル(Google)、フェイスブック(Facebook)の2強による寡占がつづくなかで、当面は厳しい戦いを迫られる可能性が高いとWSJは記している。
広告事業の強化などを図りたかったみたいですが
多くのインターネットプロバイダーたちは、ただ消費者にネットアクセスを売るビジネスから、ほかのビジネスラインへと拡大することを狙っている。2015年にベライゾンがAOLを44億ドル(約4500億円)で買収し、そして今回ヤフーを買収したのも、2社が擁するデータと広告ビジネスを手に入れるためだ。これによってベライゾンはオンライン広告市場でGoogleとFacebookに(はるかに離れてはいるものの)3位の座についたことになる。
本記事は「気ままに長期投資で米国株」より転載しております。
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