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「パチンコホール」の倒産状況 3年ぶりに増加

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主な倒産事例

 (株)ゲンダイ(TSR企業コード:710167750、岡山県)は、ゲンダイグループの中核企業で、2006年には岡山県から関西地方に13店舗を展開、グループ売上高は約650億円を上げていた。だが、規制強化と市場縮小のなかで同業者との競合から業績が悪化。新規出店の資金負担も重く、遊技機器入替の決済資金を調達できずグループ2社(岡山、大阪)と同時に2017年1月、大阪地裁に民事再生法の適用を申請した。
 新栄商事(有)(TSR企業コード:260166812、群馬県)は、4店舗を展開し一時は年商60億円台を維持していた。近年は遊技人口の減少や大手同業との競合で業績の低迷が続いていたが、2018年2月の出玉規制を見越して事業継続を断念。2017年9月、前橋地裁で破産開始決定を受けた。

 パチンコ業界は、2018年2月から出玉上限を2,400個から1,500個に抑える出玉規制を柱とする改正風俗営業法の施行規則が適用される。経過措置により検定を通過した現行機は最長3年間の稼働が可能で、完全入替は2021年になる見込みだが、パチンコ依存症対策を目的とする本改正は遊技人口の減少に拍車をかけると危惧されている。
 これまでもパチンコ・パチスロの規制強化はパチンコホールの淘汰につながった経緯がある。特に、2004年の「パチスロ5号機問題」による客離れと機器入替負担で、2007年の倒産は144件と過去最多を記録した。
 2004年の「5号機問題」と同様に、この2月の出玉規制も客離れを招くか注目される。また、市場が縮小する中で規制をクリアした新機種への入替負担が、中小パチンコホールの経営に及ぼす影響を見極めることも必要だろう。業界のパチンコ依存症への対応は立ち遅れ感も否めず、風営法改正で従来の営業をどう変えていくか、経営のかじ取りが重要になってくる。
 今後、パチンコ業界は大手と中小の市場二分化に加え、倒産や休廃業、店舗切り売りやM&Aなど、様々な動きが出てくると予想される。

東京商工リサーチ「データを読む」より

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