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M&A指南 六つの大切なこと(6)社長候補がいない!

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逆転の発想

 しかしここで、廃業を決断する前に、逆転の発想で、他社を吸収合併し、その会社の社長にそのまま存続会社の社長になってもらうという手段もあります。

 つまりこれが、結果的に「次世代の後継者を会社ごとスカウトする」ということになります。これは針の穴に糸を通すようなハードルの高いスキームとなりますので、なかなか事例は少ないのですが、現実の事例としては、考え方が似通っている友好的な親族が同業の会社を営んでいるような場合に話しを進めることができました。

 実際の事例では、M&Aの事前と事後の資本構成に関して、非常に綿密な検討を要します。中小企業の場合、スカウトされた側の社長(またはその一族)が存続会社の議決権の過半数を握れるようにしないと話は進みません。また、事実上の社長交代ですから、吸収合併して引退する方の社長の退任のタイミングや退職金の金額と株価の関係も十分に検討しなければなりません(租税回避と認識されると大問題になるのでここではあまり詳しく書けません)。他にも当然、社風や社内文化、人事制度の考え方の違いをどうするのか等々、通常の吸収合併と同様の検討課題はここでも残ります。

 しかし、もしも後継者がおらず、自社の株価等が高すぎてM&Aしてくれる相手もいない場合、いきなり諦めて廃業に進んでしまう前に逆転の発想を検討してみる価値はあります。

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