今回は、広義のM&Aに含まれる「資本・業務提携」についてみていきたいと思います。どの程度の出資比率でどんな影響があるのでしょうか。

資本・業務提携における注意点

株主は、原則として所有する株式の割合に応じて、株主総会議決権を行使できます。例えば、議決権の3%以上を取得した場合、帳簿閲覧権を行使することが出来ます。

議決権の過半数を取得すれば、取締役の選任・解任や配当の決定などの可否が可能となり、議決権の2/3以上を取得すれば、M&Aや定款変更の可否が可能となります。

一定割合以上の議決権を保有する株主には「少数株主権」という権利が会社法上認められており、また原則として、議決権の20%~50%未満を所有する場合は、「持分法適用会社」となります。

資本・業務提携を行う際には、「どの程度の出資比率を与えるか」、「相手企業と長期に渡り関係を維持できるか」といった点に注意する必要があるといえるでしょう。

「持株比率による支配権の内容」 (出資受け入れサイド)

持株比率 支配権の内容 条文
~10%
  • 総会検査役選任請求権(1%)
  • 会計帳簿閲覧権(3%)
  • 会社解散請求権(10%)
会社法433条
会社法306条
会社法833条
20%
  • 連結財務諸表の持分適用
会社計算規則102、103条
1/3超 会社法309条
過半数
  • 株主総会の普通決議
    (以下、主な決議事項)
    取締役の選任・解任
    取締役・監査役の報酬の決定
    利益処分案 (配当額など) の決定
会社法309条
2/3以上 会社法309条
9/10以上 会社法179条