CSRを重視、教育で熱心に寄付活動

張近東は、会社の発展と同時に、企業の社会的責任(CSR)を重視していたという。蘇寧グループは、すでに中国で最も多くの従業員を抱える民営企業に成長していたが、企業内の様々な社会福祉制度の充実に手を緩めることはなかったという。

2000年、張近東は、「蘇寧教育基金」を設立するために投資を行う。また、同年、「希望小学校」への寄付も行っている。

「希望小学校」とは、中国における教育関連の福祉活動のこと。農村地域などにおける学校の設立や、貧しい学生に対する援助活動や教材の支給などの活動を通じて、教育を総合的に行うことを目的とする。

また、2001年には、「蘇寧希望の星」の活動として、中国全土の140人の大学生に学費などを援助。08年の四川大地震の際には、張近東は個人名義でも多額の寄付を行った。

顔認証システムの無人店舗を展開

最近では、蘇寧グループは2017年から、南京市や上海市で顔認証システムを導入した無人店舗を展開している。多くの無人コンビニなどでは、スマートフォンでの決済が基本。これに対し、顔認証システムの店舗では事前にスマホ決済サービスに登録をしておけば、店舗出口のカメラで顔認証をするだけで、自動的に決済ができる仕組みとなっている。

張近東は2019年上半期の「フォーブス中国版」慈善活動ランキングでも、上位に位置する。(敬称略)

文:M&A Online編集部