経営悪化の要因と真摯に向かう姿勢が重要

債務超過会社の売りは極めてハードルが高いとはいえ、当該企業の人材や技術や将来の収益性を十分に認識し、理解してくれる企業(スポンサー)が現れれば、売却が必ずしも不可能な話ではない。

そのような企業を広く探すか、もしくは長年の取引先の中で支援をしてくれる先を見つけるかがカギとなる。政府も事業承継の重要性を認識し、第三者への承継に力を入れている。また、急速なIoT(モノのインターネット)化の進展を背景に、デジタル関連の新興企業の台頭も著しい。こうした中、様々な企業と出会えるチャンスは確実に増しているといえる。

もちろん、業績が悪化し債務超過に陥る前に、自社の経営悪化の要因と真摯に向き合い、黒字収益を確保するように行動することが肝要なのは言うまでもない。将来の選択肢として、M&Aを見据えた魅力的な経営資源と事業を作り上げていくことが何よりも必要といえよう。

文:認定事業再生士(CTP)  菅井 啓勝