3期連続営業赤字「いきなりステーキ」に大躍進を遂げる日はくるか?

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いきなり!ステーキ アピタテラス横浜綱島店

ペッパーフードサービス<3053>の2021年12月期は、売上高が前期比39.0%減の189億5,000万円で、14億1,200万円の営業損失(前年同期は40億2,500万円の営業損失)を計上しました。2022年12月期は売上高を前期比11.1%減の168億4,100万円、営業損失を1億6,500万円と予想しており、減収と本業での赤字が止まりません。足元では協力金に依存する経営が続いています。

ペッパーランチ事業を85億円で投資ファンドのJ-STAR(東京都千代田区)に売却したため、自己資本比率は2020年12月末の2.0%から29.0%へと大幅に改善しました。財務体質の立て直しを図ったペッパーフードサービスは、戦略的な撤退で本業での稼ぐ力を取り戻そうとしています。しかし、その道のりは険しそうです。

この記事では以下の情報が得られます。

・ペッパーフードサービスの業績
・店舗の増減と1店舗当たりの売上高の推移

1店舗当たりの売上高が全盛期の半分ほどに

ペッパーフードサービスは2021年12月期において3億8,700万円の純利益(前年同期は39億5,500万円の純損失)を計上していますが、これはこの期に25億2,800万円の雇用調整助成金と時短協力金を得たためです。2022年12月期は2億1,600万円の純利益を見込んでいますが、オミクロン株感染拡大による時短協力金の貢献度が大きいものと考えられます。

■ペッパーフードサービスの業績、店舗数、1店舗当たりの売上高の推移

2018年12月期 2019年12月期 2020年12月期 2021年12月期 2022年12月期
売上高(百万円) 63,509 67,513 31,085 18,950 16,841
前期比 175.3% 106.3% 46.0% 61.0% 88.9%
営業利益(百万円) 3,863 -71 -4,025 -1,412 -343
前期比 168.1% - - - -
純利益(百万円) -121 -2,707 -3,955 387 216
前期比 - - - - 55.8%
助成金・協力金(百万円) 109 2,528 -
国内いきなりステーキの店舗数 386 490 287 226 -
いきなりステーキ1店舗当たりの売上高(百万円) 140.2 116.6 93.9 77.6 -

決算短信より筆者作成

2021年12月期の売上高は、全盛期の2019年12月期の675億1,300万円と比較して72.0%減少しています。これはペッパーランチ事業を売却したこともありますが、いきなりステーキの店舗数を減らしたことが大きく影響しています。2019年12月末は490店舗。そこから不採算店を徹底的に退店し、2021年12月末には226店舗となって53.9%減少しました。

また、注目すべき点は1店舗当たりの売上高も大きく減少していることです。下のグラフはいきなりステーキ事業の売上高を期末の店舗数で割って算出した1店舗当たりの売上高の推移です。

※決算短信より筆者作成

コロナ前の2019年12月期は1億1,600万円ありましたが、2021年12月期は7,800万円(33.5%減)まで下がっています。稼ぐ力が急速に衰えているのです。競合のあさくま<7678>のコロナ前の2020年3月期の1店舗当たりの売上高は8,800万円。2022年3月期は7,700万円程度となる見込みです。あさくまはコロナ禍でも21.2%の減少に留めています。

麦とホップ @ビールを飲む理由

しがないサラリーマンが30代で飲食店オーナーを目指しながら、日々精進するためのブログ「ビールを飲む理由」を書いています。サービス、飲食、フード、不動産にまつわる情報を書き込んでいます。飲食店、宿泊施設、民泊、結婚式場の経営者やオーナー、それを目指す人、サービス業に従事している人、就職を考えている人に有益な情報を届けるためのブログです。やがて、そうした人たちの交流の場になれば最高です。

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