組織変更と組織再編。意味は似通っていますし、どちらもニュースの見出しなどで見かけることがあります。あえていえば、再編は「業界再編」といった使われ方もされるので、変更よりも大掛かりな変化をイメージするかもしれません。日常会話ではともかく、実は法律用語として使う場合、注意が必要となります。さて、組織変更と組織再編にどんな違いがあるのでしょうか。

DMM.comが5月に「脱・株式会社」

会社の設立や運営、組織などについて定めた法律が会社法というものです。旧商法の一部や有限会社法などを統合して2006年5月に施行されました。この会社法の第5編に組織変更と組織再編についての規定が置かれています。

今年に入って話題になった組織変更があります。動画や電子書籍、3Dプリンター造形サービスなどを手がけるDMM.comが5月に株式会社から合同会社に移行しました。株式上場が間近と目されていた成長企業でしたが、脱・株式会社の道を選びました。

この例からも分かる通り、組織変更とは法人格の同一性を維持しつつ、株式会社から持分会社に、または持分会社が株式会社に“衣替え”することをいいます。現在の日本には株式会社、合同会社、合資会社、合名会社の4つの会社形態がありますが、このうち合同会社、合資会社、合名会社の総称が持分会社です。

組織再編は合併会社分割など4パターン

これに対し、組織再編は複数の会社を一つにしたり、会社の事業を他社に譲渡したりする行為をいいます。具体的には、合併会社分割株式交換株式移転の4つのパターンに分類されます。例えば、合併は文字通り、2つ以上の会社が1つの会社になることで、経営上独立したライバルの同業同士が競争力を高めるため1つの会社になる場合や、親会社がグループ内再編の一環として複数の子会社を集約するといった際に利用されます。

組織変更 株式会社から持分会社(合同、合資、合名会社)への変更、またはその逆
組織再編 合併(吸収・新設合併)、会社分割(吸収・新設分割)、株式交換株式移転