成長戦略実行計画案でSPACの制度整備の検討が示される

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キャピタル・マーケッツ/M&A 成長戦略実行計画案でSPACの制度整備の検討が示される

 SPAC(Special Purpose Acquisition Company)とは、買収を目的に投資ファンドや著名な投資家がスポンサーとして設立するビークルであり、買収対象が未定のまま上場し投資家から直接資金調達を行い、その後に未上場会社を買収(De-SPAC)することで当該未上場会社の上場を実現する(投資家は未上場株式への投資機会を得る)ことが企図されています。米国では2020年に実施されたIPO全体の5割強がSPACの上場であり、活況を呈しており、日本でも実現を望む声が多数聞かれていたところです(当事務所の CAPITAL MARKETS BULLETIN 2021年3月号(Vol.51)「日本版SPACの可能性と課題-米国SPACの実務を踏まえて-」をご参照ください。)。

 成長戦略会議は、2021年6月2日に成長戦略実行計画案を公表しましたが、その中で日本版SPACについて以下のように述べています。

 「投資家保護策等の観点から、SPACを導入した場合に必要な制度整備について、米国をはじめとする海外の規制当局の対応やSPACをめぐる市場の動向、我が国の国際競争力の強化の視点を踏まえつつ、検討する」

 米国においては、SPACの認知度が高まり活況を呈する一方で、利益相反に関する開示やワラントに関する開示が強化される等規制環境やプラクティスも日々進化していますが、上記の成長戦略実行計画案が実行されれば、日本においてもようやく制度整備についての本格的な検討が始まることとなります。米国のみならず、英国・香港・シンガポールでも2021年内の実現に向けた検討が進む中で、日本の資本市場が世界のトレンドから取り残され、成長企業の資本市場へのアクセスを妨げないよう建設的な議論がなされることが期待されます。

パートナー 鈴木 克昌
シニア・アソシエイト 森田 理早

森・濱田松本事務所 ClientAlert 2021年6月号 vol.90 より転載

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