M&Aの円滑化、中小の経営資源集約化へ取りまとめ骨子を策定

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検討会、今後5年間の対応策を提示

中小企業庁は3月15日、「中小企業の経営資源集約化等に関する検討会」(座長・山本昌弘明治大学教授)の第5回会合を開いた。新型コロナウイルスの影響による休廃業増で急務となっている中小M&Aの円滑化に向け、今後5年間で実施する対応策などを表した取りまとめ骨子を策定した。

骨子では、今後の中小M&A支援策の方向性を、譲渡側売上高の規模で分けた「M&Aの円滑化」の他、「中小M&Aに関する基盤の構築」「事業再生・転廃業支援との連携」に区分。それぞれの項目の課題と主な対応策を示した。

経営資源集約化税制、事業承継・引継ぎ補助金の拡充も

「M&Aの円滑化」に向けた課題には、中小企業のM&Aの認知や経験・人材の不足などを挙げた。こうした中では、外部からの支援でM&Aの対応力を補完せざるを得ないとし、簡易な企業価値評価ツールの提供や経営資源集約化税制、事業承継・引継ぎ補助金の使いやすさに配慮したデューデリジェンス(DD)などの推進が必要とした。

潜在的な譲受側(創業希望者など)へのアプローチ不足という課題の対応策としては、事業承継・引き継ぎ補助金における新たな対象類型(経営資源引継ぎ型創業)の創設などを掲げた。

また、「中小M&Aに関する基盤の構築」では制度的な課題に着目。所在不明株主が所有する株式の集約化手続きの短縮、M&A手法の選択幅を狭める許認可承継への対応などが求められるとした。

「事業再生・転廃業支援との連携」の強化に向けては、自主再建が難しい場合のスポンサー型再生への支援などに経営資源集約化税制を適用しやすくするといった対応策を示した。

工程表に具体策と実施主体・時期を明記

オブザーバーにM&A仲介業者などが参加している検討会は、4月28日の第6回会合で最終的な取りまとめを策定。工程表も作成し、対応策の具体的な内容と実施主体・時期の目途を明記する。

中小M&Aの発展に伴い顕在化する新たな課題に対応するため、工程表の実施状況などについても定期的なフォローアップを続ける。

文:M&A Online編集部

関連リンク中小企業の経営資源集約化等に関する検討会取りまとめ骨子(案)

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