さらなる買収か、一転売却か 

メルカリはLINEとともに、それぞれの加盟店で双方のスマホ決済サービスが利用できるようにする「MoPA」事業を2019年3月にスタートした。 

同取り組みには6月にスマホ決済サービスの「d払い」を運営するNTTドコモが、9月にはスマホ決済サービス「au PAY」を運営する KDDIが参画。それぞれの加盟店で4社のスマホ決済サービスが利用できるようになる予定だった。 

ところが、LINEがPayPayを運営するヤフーの親会社であるZホールディングスと経営統合することになり「MoPA」事業自体を取りやめることになった。 

これでメルペイは一気に加盟店を増やすチャンスを失ったわけで、この穴を埋める対策としてOrigamiを傘下に収めることにしたとみられるが、Origamiだけでは力不足と言わざるを得ない。 

メルカリはOrigamiの子会社化によって、スケールメリットだけでなく独自の価値を提供するとしているが、現時点で具体的なシナジー(相乗効果)を見出すことは難しい。 

メルカリは2018年6月に上場して以来、Origamiを含め4件のM&Aを適時開示情報として発表してきた。 

4件のうちフリーマーケットアプリ事業を展開するため2016年に設立した英国子会社Merpay Limited(ロンドン)の売却のほかは、自動車関連のSNSを運営するマイケル(東京都渋谷区)、プロサッカーチーム鹿島アントラーズを運営する鹿島アントラーズ・エフ・シー(茨城県鹿嶋市)、そして今回のOrigamiは、いずれも買収だった。 

赤字続きのスマホ決済サービスの立て直し、さらにはOrigami買収を「吉」とするには、さらなる買収が必要となるかもしれない。あるいは一転売却という選択肢も浮上しそうだ。

発表日メルカリのM&Aの内容
1 2020年1月23日 スマホ決済のOrigamiを子会社化、「メルペイ」とサービス統合へ
2 2019年7月30日 プロサッカーチーム「鹿島アントラーズ」を子会社化
3 2019年7月25日 フリマアプリ事業の英国子会社を現地社に譲渡
4 2018年10月18日 自動車関連SNS「CARTUNE」運営のマイケルを株式交換で完全子会社化

文:M&A Online編集部