時計や宝石、ファッション商品などの買い取り販売を手がけるコメ兵<2780>が海外事業の構築に苦戦を強いられている。同社は2018年9月に中国北京に開店したブランドリユースセレクトストア「LuxStory(ラックスストーリー)」を2019年12月5日に閉店した。中古商品の買い取りが計画通りに進まず事業の継続が困難になったためだ。

ただ2019年12月には、中古ブランド品の買い取り事業を譲り受けたブランドオフの海外事業(香港、台湾、タイで12店舗を展開)が加わったため、今後は海外展開のノウハウの習得や人材の活用などの面で、状況が大きく変わることが見込めそうだ。

M&A(ブランドオフ事業の譲受)は、苦戦を強いられている海外事業に活路を開くことができるだろうか。

中国での再挑戦も近いか

閉店した北京のLuxStoryは、北京漢美嘉誠国際文化投資有限公司とコメ兵の子会社KOMEHYO HONG KONG LIMITEDとの合弁会社である「北京華夏高名荟商貿有限公司」が運営していた。

閉店を機に合弁相手の意向を踏まえ、合弁会社は清算するという。合弁会社の2019年3月期の売上高は5930万円で、営業損益は9991万円の赤字だった。

コメ兵は今後、北京への商品供給などを手がけていた中国上海の米滨上海商貿有限公司に経営資源を集中させ、中国事業の早期確立に取り組むとともに、2019年11月出店したタイなどを中心に海外事業を展開する。

一方、ブランドオフは「BRAND OFF」の店名で中古ブランド品の買い取り販売を手がけていた企業で、コメ兵が全額出資で設立した新会社K-ブランドオフ(金沢市)がブランドオフの全事業を2019年12月に譲り受けたばかり。

ブランドオフは海外事業に積極的で、香港で直営店7店、フランチャイズ店1店、台湾で直営店3店、タイでフランチャイズ店1店の合計12店を展開していた。

これら店舗では、それぞれの地域に根付いた個人顧客の基盤を有しており、こうした海外展開のノウハウや人材を活用することで、コメ兵は海外事業を一気に拡大できる可能性が出てきた。

中国での再挑戦はそう遠くはないかもしれない。

文:M&A Online編集部