中小企業には役員借入金(役員から譲渡企業への貸付金)があるケースが多く見られます。この役員借入金の処理について、M&A時の実務的な対応を考えてみると、役員借入金を返済する他、債権放棄、ごくまれに擬似DES、債権譲渡による対応などが考えられます。そこで今回は債権譲渡の手法について解説します。
なお、この債権譲渡を行う案件は、譲渡企業が大幅債務超過であり、返済見込みがない前提であることがほとんどです。この解説もその前提で行います...
M&Aを実施する際、譲渡先企業が100%株式譲渡によりグループ通算制度に加入した場合や、通算グループがグループ通算制度を適用している場合、税務上特有の論点があります。