中小企業の後継者不足は深刻な問題だ。帝国データバンクによると、後継者不足で悩んでいる中小企業は65%を超えている。後継者が見つからずにM&Aを行う中小企業も多いだろう。
M&Aで企業を売却すると一般的に経営者に多額の現金が入ってくることになる。このお金を元にして老後を悠々自適に過ごしたいと考えている経営者も多いと思う。
しかし、M&Aの売却資金が多額になると全額使い切ることも難しいだろう。M&Aの売却金をそのままにしておくと、相続の時に多額の税金が取られることになってしまう。現預金には何の控除もないからだ...
柴田・鈴木・中田法律事務所の柴田堅太郎弁護士は「法的側面からみた事業承継型M&Aの現状と課題」と題したリポートを発表した(日本政策金融公庫調査月報2020年2月号掲載)。