中小企業庁は3月30日、「令和元年中小企業実態基本調査」(2018年度決算実績)の速報結果を公表した。社長(個人事業主)の事業承継の意向については、全体の30%超が「承継を考えている」と回答した。

意向別の割合は「今はまだ事業承継について考えていない」が全体の35.3%でトップ。「現在の事業を継続するつもりはない」(28.2%)、「親族内承継を考えている」(26.6%)が続いた。親族に加え、役員・従業員、会社、個人など何らかの相手に承継を考えている人の合計は34.1%に上った。

産業別で見ると、情報通信業は「まだ考えていない」が51.9%と多かった半面、「役員・従業員承継を考えている」は18.5%と全体平均(4.2%)を大きく上回った。

また、不動産業・物品賃貸業は「親族内承継を考えている」が54.2%を占め、「事業を継続するつもりはない」は12.7%と最少だった。

一方、「事業を継続するつもりはない」は宿泊業・飲食サービス業で42.5%、生活関連サービス業・娯楽業で36.6%、小売業で33.0%と高かった。これらの産業で承継を考えている人の割合は、それぞれ20%台にとどまった。

このほか、法人、個人を合わせた1企業当たりの売上高は1億5557万円(前年度比9.0%減)、経常利益は659万円(同10.7%減)、従業者数は8.8人(同4.0%減)だった。法人企業の売上高、経常利益、従業者数はいずれも減少。個人企業は売上高が前年度から2.0%増えたが、経常利益と従業者数はマイナスだった。

実態調査は中小企業の財務・経営情報などを把握するため、2004年から毎年実施している。16回目の今調査は計11産業に属する約11万3000社を無作為抽出、うち4万2636社(37.7%)の有効回答を基に推計した。確報は7月に公表される。

関連リンク 令和元年中小企業実態基本調査速報(要旨)|中小企業庁(平成30年度決算実績)

文:M&A Online編集部